日別アーカイブ: 2019/07/01

日々雑思 初恋の相手になる R18

友人が訪ねてきた。下ネタばかり話すのであまりいい気はしないのだけど、悪いヤツではない。最近どうだと聞くと、問題ばかりだと珍しくしょげている。どうしたのだと切り出したのがまずかった。結論から言えばヤツはカミングアウトした。つまりLGBT

 

愛とはなにか、本当の心とはなにかを永遠と聞く羽目になる。それを否定するつもりもないしそうした友人もいる。ただし、ここではそれがどれだけのことかとなると話は深刻だ。田舎でキリスト教が大半を占めるこの村でそんなことが知れ渡ればあっという間に好奇の目にさらされ、職を失い、家を追い出されてもおかしくない。絶対に内緒にしてくれと言われ、大丈夫だ秘密は守る、でもここではお前の望むパートナーは見つかないぞ、ここに来る外人であれば何人かはいるだろうが、観光客では出会いも難しいであろうに。シティや町に行くのはどうだ、仕事もそちらに移動すれば少しは生きやすいであろう。この宿に来る日本人はどうだと聞いてくる。わからん。最近はそうした日本人も多くなってきているがまぁもし来たら教えてやるよ。とお茶を濁す。するとヒデキはoral sexをしたことがあるかとグイと迫ってきた。あると答える。俺はないんだと言う。吹き出しそうになるのを抑え、だって以前は女が対象であったであろう、そのくらいあるだろうと言うとグアテマラの女はしたがらないとボソリと言う。今度はこちらが驚いてえーっと声をあげてしまった。すると日本では普通なのかと身を乗り出すので、普通だと思うと答える。いったいこいつらの性生活は如何様なものなのだと興味が湧いてきた。キリスト教は贖罪規定の考え方が残っているからoral sexはご法度なのは知っているが、それがあったのは中世、日本で言えば鎌倉時代のこと。まさか現代でそれがまかり通っているとはと今度はこちらが身を乗り出して、じゃあお前もしないのか、つまり女のアソコを舐めないのかと聞いてみた。するとオレは好きだが、いや好きだったがこの国のオンナはしない、だからおれはしてもらいたいんだというや否やこちらの手を握りこみ、潤んだ目でじっと見ている。この時、すべてを悟った。狙われている。こちらの動揺を見せないように、相手を不用意な衝動にからせないようにそっと手を振りほどく。まぁ待て、俺にはそんな気は無いと静かに答える。ヤツはグアテマラに来て何年だ、その間なにもないのか、それで大丈夫なのか、それとも彼女がいるのかと追いすがる。毎日とは言わない、少しでいいのだ頼む。

 

問題が問題でしかも相手はグアテマラ人、単細胞のラティーノ。1つ対応を間違えれば、数日間ガニ股で歩かなくてはならなくなる。好奇心と不安がないまぜになってザワザワと何往復も背中を往復している。笑い出しそうになるのを必死に堪えて、俺もこの村に住んでいるのだ。わかるだろ。そんな危険な事には関わりたくないし、お前もそうであろう。この村ではすぐにみんなが知る事になるぞ、そうなったらどうなるかお前の方がわかっているであろうと諭す。ヤツは、そうだと言ってクビをかき切る仕草をしている。たたみかけるようにお前今日はパーティに行くのだろ、もう時間だ早く行けと促し部屋に逃げる。すると後ろからついてきて部屋に入ってきた。ダメだ!愛だの心だのとお前が言ったのであろう出ろと言うと。なんで〜と情けない声になって出て行った。すぐに部屋の鍵をかけ、ヤバかったなぁと安堵の息をついた。その後も何回かドアをノックしてヒデキ、ヒデキと小声で言っていたが、開けるほど馬鹿ではない。ヤツがパーティに行ったようなのでやっと一安心できた。

人生初のカミングアウト立会い。しかも狙われるという、またとない機会に恵まれた。思い出すだけで冷や汗と笑いがこみ上げてくる。まさかこの歳になって初恋?相手として見られるとは思いもしなかった、しかもそれが男からであったとは。久しぶりに味わうこの感覚。しかしそれはレモンスカッシュの味でもなければ、砂浜に描いたハートを流す波の音でもなかった。ヤツの名誉のために言っておくと、生物には一定数そうした嗜好になる者がいるのだと思う。それは自然な流れなのであろう。カミングアウトするのも大変な勇気がいったのだと想像に難くない。だから僕は彼を怒っていないしジャッジするつもりもない。このところ家の用心に隙が出ていたところでもあるので、就寝前の戸締りを厳にせよという警鐘であったのだきっと。余談ではあるけれど、今日も僕はちゃんと丸椅子に座っているし、ガニ股で歩いてもいない。ただ寝る前に尻にガムテープを貼っておくかどうかは悩んでいるところ。

このところ、こうした明るい?話題が少なかったので約束を破ってしまう事にはなるけれど、ブログの記事とさせてもらった。この歳になっても驚くことばかり、海外での生活は飽きることがない。それはとても良い事なのだと思う。