日別アーカイブ: 2018/04/24

僕のスペイン語の話をしよう

僕のスペイン語の話を少し。現在の自分に至る経緯としてはこんな感じだという記事になっています。今回は留学に関する情報ではありません。

バイク旅でメキシコに入った時に僕は旅の一番大切なツールである英語を失って途方に暮れた。そうメキシコはスペイン語圏だったから。
毎日、ガソリンスタンドとタコス屋に行き、繰り返し彼等の口からこぼれ出る音を拾い続けた。英語で嫌という程痛い目に遭った発音とリスニングを勉強をしはじめる前からつぶしたくなかった。

グアテマラでスペイン語留学を合計5ヶ月する事になる。果して、中途半端な知識と旅に必要なスペイン語を手に入れた。自分ではだいぶ話せるようになったと喜んではいたけれど、カタコトで必要最低限の会話しかできない状態だったと気がつくのにそう時間はかからなかった。

宿をはじめた初日、ガスのボンベが切れてガスを注文することになる。がく然となる。電話で注文しなければならないのに”もしもし”がわからなかった。ガスボンベをなんと言うのか、この場所をどう伝えればいいのか、直ぐに必要だとどう言えばいいのか、電話を切る時はどう言うのだと途方に暮れてしまう。電話をかければ相手がなんと言っているのかまったく分からず、はたしてガスボンベが届くのかどうかもわからなかった。
それからは日常のすべてに困る事となる。とにかく生活に必要なスペイン語を知らなかった。女中を雇うと掃除、ルームメイク、料理につかう言葉がわからない。隣近所のつきあいや、光熱費などの支払いなど生活に必要なスペイン語が毎日山のように押し寄せてきた。

客との会話にも困る事となった。日本語の文法用語がわからない。「線過去と点過去の使い分けがわからないんですけど」と言われても僕にはその言葉の意味が理解出来ない。日本語の文法書をあわてて読んだ。

今では、文法的な事を聞かれればそこそこ説明出来るので知識は一通りあるらしい。でもそれは知っているだけ、話せないのが問題なのに頭ばかりがデカくなる。本は知らない単語さえ調べてしまえば理解はできる。朗読はまるで出来の悪い小学生並み。100回読んでもバカ丸出し。ボキャブラリーは恐らく聞いたら分かるけど、使えない単語を含めれば2000もあるかどうかといったところ。日常会話では多岐に渡るテーマやコミュニケーションとなるとちょっと自信がない。発音はLがいまだにダメ、アクセントやイントネーションを直されることも多い。聴き間違えもひんぱんにおこしてしまう。

よく見積もっても僕のスペイン語はこの通り。近所の馬鹿餓鬼にも劣る程度なのでこれから書くことはスペイン語が出来る人にはまったくもって役に立たない情報なので最初に断っておく。

今のスペイン語の勉強方

言語を学ぶにはいくつかの段階があると思っていて、時々に応じた学の機会が必要となるようだ。はじめは参考書や学校が必要だけれども、それではいつ迄も国語の教科書を朗読しているような話し方になってしまい、話中の相槌や会話をつなげるためのちょっとしたひと言は口から出ない。
知り合いに頼んで夜にすこし勉強をして見たのだけれど、どうしてもテクニカルな事に集中してしまい、話すという目的とはちょっと違う方向に進んでしまった。この学び方は違うと思いつつ、なかなか修整をすることが出来なかった。僕のスペイン語は学校にまじめに通っている生徒さんにも劣る酷いものになってしまった。

なかなか糸口が見つからない。女中さんに家庭教師も頼む事にした。彼女はスペイン語は話せるけれど学校の先生の様には教えることは出来ない。でも逆にそれが良かった。小難しい質問をしなくなり、言葉をそのまま受け入れた。そうなると買物やちょっとした頼み事などもスムーズにいくようになり出し、このころから話す事への垣根が随分と低くなった。と同時に自分のスペイン語が変わり始めたことに気がつく。宿の日常生活に必要な単語を覚えてしまうと側から見ればペラペラにみえてしまうのだと感じたのだけれど、自分のスペイン語が全くなっていない事も分かっているという変な感覚がつきまとった。相手も僕がスペイン語を話せることを前提に話すので勘違いや言い間違いが目に付くようになって来た。それが原因で女中さんのセシーは辞めてしまったのだけれどそれが僕の実力なのだとあらためて思い知る事となる。

僕はもう一度キチンと勉強しなおす必要性を感じて、本を買い、文法書を引っ張り出して、「読み」「書き」「話し」「聞く」をいっぺんに同時進行で勉強することにした。語学学習では各スキルが少しのタイムラグを置いて同時に伸びて行くものだと思っているので、何かひとつに特化して勉強するのは今の僕にとってはあまり良い勉強方法だとは思えなかったから。大嫌いだった書くこと、読む事を中心に分からないことがあればそのつど辞書をひき、文法書を読みなおした。新しく来た女中さんにもお願いして仕事のあと1時間のレッスンを受けている。レッスンでは本を全速力で読んで貰い、録音したものを何回も聞き、同じ速度で読めるまで練習を繰り返す。翌日、僕が朗読する。チェックしてもらい、発音や抑揚をなおしてもらう。読んだ文章をセンテンスごとに何が書かれているかを説明して、分からない単語は使い方をより詳しく教えてもらい、その場で文章を作って理解しているかをチェックした。文中の動詞はどの活用が使われているか書き出して、どうしてその活用が使われているのかを考えた。これまでぴんとこなかった活用が見え始めてきたのでより理解が早くなって話しの中で明確に使い分ける事ができるようになっていく。YouTube で流行りの曲を聴いて一緒に歌う。間違える事を承知で新しい構文で話し、あっているか、間違えている時は直してもらい、口が覚えるまで繰り返す。最近はもっぱらこの方法で自分のスペイン語を磨いているのだけれど果たしてこの方法があっているかかどうかはまだわかっていない。