日々雑思 雨季の終わりと花粉症

雨季も終盤に入り毎日のように雨が降る。午後になると裏山の頭に雲が垂れ込め、遠雷が響き出すと雨となる。湖の対岸が白くぼやけ、湖面に筋が見える。徐々にその筋がやって来る。下の方からトタン屋根を叩く音が近づいて、あっという間にに一面真っ白になるほど雨が叩きつける。家々のトタンから雨水が滝のように流れ落ち、庭も道も溢れている。稲光がパンと弾け、間髪を入れず破裂音が響く。近くに落ちた。冷蔵庫の音が消え、しんと静寂が広がる。電気が切れた。すぐに回復する事もあるし、なかなか回復しない事もある。

雨足は強くなり弱くなり波のように音を奏でる。

湖がある場所は白い絵の具で塗り潰したようになってまったく見えない。空も水も一緒くたになって境目すらない。

小一時間ほどすると、空の方からあかりが差し出す。雲が散り散りとなって対岸の山が姿をあらわす。名残惜しそうにちぎれた雲が右から左へと流れて行き、山に沿って登り、空へ帰っていった。庭の木々は少し緑を濃くして艶がある。野菜の葉は頭を垂れてしんなりとしている。庭先に出ていたカエルは慌てて草むらの下へ隠れた。枇杷の木で雨宿りしていた鳥たちが鳴き出し、葉の下からひとつまたひとつと飛んでいった。

ブーンと音がする。冷蔵庫が動き出した。電気が戻った。村のあちこちからラジオや曲が流れ出す。子供の声が道から聞こえる。

少し肌寒くなり、上着を羽織る。宿のあちこちに溜まった水を箒で払い、モップで拭く。どこかで雨宿りをしていた客が帰ってきた。夕食の支度にかかろう。今日はカツ丼にしようか。ホカホカのご飯にアツアツのカツ煮をのせて。昨日買ったジャガイモとワカメの味噌汁とタクアンを少し。

突然の悪寒と大量の鼻水。鼻の奥が腫れてぽわーんとしている。少し発熱もある。身体が気だるく、やる気が起きない。完全完璧な花粉症の症状。ここまで酷いのは日本をでて以来。昨年もなんとなくは感じていたアレルギー。ここまでひどくなるとは。原因がわからないだけにタチが悪い。杉もヒノキもない。あるとすれば草。でもそれがわからない。これだけ症状か激しいと、来年も確定なのでうんざりとした気持ちになる。

ティシュも硬く、すでに鼻は真っ赤、マスクもなし、薬もなし。目もかゆければ耳の中までかゆい。何を食べても味がしない。勉強も手につかない。宿の仕事はセシーに任せた。幸い長期滞在予定の客が急遽予定を変更して違う町に向かったので宿はいつもの静けさを取り戻している。この間になにか妙案を考えておかないといけない。それにしてもおのれ花粉め。

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