日々雑思 自然に暮らす

少しずつ記事を載せていきます。いくつかの記事はこれまで書き溜めておいたものです。カフェがたまに登場しますが、そのまま載せることにしました。

明日の朝は絶対に起きないと固く決めて寝たのに6時には目が覚めてしまう。それでもベッドからは出ないと頑張るが1時間もせずに掃除を始める自分にアホかとつぶやく。廊下は掃除せずともキレイに見えるが箒を当てると少しずつチリが積もっていく。意地になって掃いているうちに気がついた。仕事だと思っていたけれど、これは当たり前の事なのだ。衣食住は大切だ。住まいを整える。よく整えられた住まいは気持ちがいい。隙間があろうが、タイルの目地が等間隔でなくたってよく整えられた住まいには味が出る。掃き終えた廊下にわたる風が変わった。

シンガポールのセントーサ島に行った時、虫が全くいなかった、木々があるのに鳥がいない。流れる水は透き通っていた。ただそれはプールよりはるかにきつい塩素の匂いがした。僕はそこにいることが不快だった。命がいられない場所は不毛だ。

子供の頃、夏休みになると信州の知り合いの家に遊びに行っていた。昔ながらの旧家は今で言う古民家。そこにはクモがいた。ハエがいた。鶏が放し飼いになっていて蛇がいて庭にある池にはコイ、ニジマス、ヤマメが泳いでいた。流れる水は驚くほど冷たかった。煤で真っ黒になった台所は土間でかまどが設えてあった。でもそこにある静物達は見事なまでによく手入れされていて、驚くほどの存在感があった。廊下は毎日の雑巾掛けで黒光り、ほっぺたをつけるとひんやりと気持ちが良かった。ワックスの床とは違うその感触が好きだった。囲炉裏からの煙で燻された藁葺き屋根をみてなんで雨が漏らないのだろうと不思議に思った。トイレは汲み取り式で臭いはあった。でも樟脳の匂いがそれを消していた。天井からぶら下がったハエトリガミの沢山の黒い点がハエだとわかった時はたまげたが、こんな便利な物があるのだと驚いた。

今の人には耐えられないのかもしれないけど、僕は温もりのある暮らしが好きだ。サッシで締め切りとなった部屋は息がつまる。雨音の聞こえない夜は味気ない。鳥のさえずりで目覚める朝は金属的なアラームの音よりスッキリと正気に戻ってこれる。

足にチクっと感じた。サンクードスだ。ブヨみたいな虫で刺されると痒い。ヤラレタと思ったけど嫌ではなかった。こんな自然豊かな場所なのだから当たり前のこと。まだ9時半なのにハンモックチェアに根が生えてしまっていけない。今日は2階だけでいいや。早く起きた分、ハンモックで昼寝してやろう。

今時期のサンペドロの朝は本当に気持ちがいい。雨季の中米のイメージは悪すぎる。真っ白な雲が浮かんだ青空を見ているとゆったりとした時間の流れを感じることが出来る。なにもしない1日。長い旅にあっても忘れてはいけない時間だ。自分が納得できるまで整えたこの家にいると落ち着く。

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