日々雑思 ちょっと前のことだけれど

大工のミゲルにテーブルを頼む。天然木のがいい。丸くなくていい。味のあるテーブルにしてくれるかと聞くと。「出来る。すぐ出来る」と言う。いくらだと聞くとしばらく考えて「あーうー、1つ250だ」と言う。そして「2つ必要か、2ついるだろう」と言うので2つ頼んだ。数日後持ってきたテーブルの出来の悪さに怒ると「コレはオレガツクッタモノデハナイ」と言うので「ヤリナオシテコイ」と叱ると、すごすごと帰ったきり、来なくなった。たまに電話が来て言い訳をしているから気にはなっているのであろう。どうするのか、もう少し待ってみたがラチがあかないので自分で作り直してしまった。2階のベランダに設置したテーブルは最初からそこにあったかのようにピタリとはまった。

廊下のベンチに腰を下ろしていると。うつらうつらした、肥やしのような臭いがする。庭に入れたコンポストで作った土がまだ出来切っていないのでそんな臭いがするのだ。先日、石灰を混ぜたので化学反応を起こしてアンモニアが発生したんだ。コレは根に悪く、息苦しくなった花の苗はアレヨと枯れてしまった。土作りは思うに任せない。肥料を買って来る。早速、鉢植え、庭の草木にくれてやる。数日後、アレヨアレヨというまにとろけて枯れしまう。どうやら肥料が強すぎたのだ。国が変わると肥料も変わるのだと知る。セシーに次はあげてはダメだと叱られる。

今日は何もなし。ぼんやりして暮らす。お午頃、雨少しく降り出し、洗濯物を慌てて取り込む。午睡のためベットの中で雨の打つ音を聞いているうちに寝てしまった。
起きると雨はいっそう降っていて雨ではないように葉にあたりはじけている。「霰たしばるなすのしのはら」と不意に頭に浮かんだ。源実朝だったか。

サンペドロの話
何年か前、大きな土砂崩れがあって大勢の人が死んだ。家も小屋も家畜もみんな流された。土砂で埋まったぬかるみの中を生き残った村人が埋まった人を探したが見つからなかった。まだ見つからない。

今の市長は4回めでやっと当選した。たくさんのお金を使ったので、片端からお金を取り出して、店々を周り、露店のおばちゃんのところからも集めて回っている。病院や広場の設計をしてがっぽり儲けている。市長の家の鉄筋は他の家よりも太くて丈夫なものを使っている。車も新しくランクルを買った。
村人は政府は何もしてくれないと言うが、村人もなにもしないのでおあいこなのではないかと思うのだけど、彼らは納税の義務などどこ吹く風なので話をするのも馬鹿馬鹿しい。

ここの村人は普段、マヤの言葉を話すのでスペイン語をたまに忘れてしまう。「コレなんていうの」と聞いても「知らない」とぬけぬけと言う。

村人の大半は神を信じていて、毎晩のように教会で歌いまくっているが、一向に上手くならない、1年も同じ歌を歌い続けて嫌にならないのだろうか、もう少し上手くならないのだろうか。

お客さんに「英語を練習するなら本がいい、本を読んでいると英語を忘れない、声に出して読むとなおいい」と言われ村の古本屋に出向く。カフェも付いて来たけど店の中には入れない。何度か入ろうと試みるが店のオヤジに叱られている。中に猫の餌があるから。どれもこれもつまらなそうな本ばかりであきらめかけた時、見つけた本はアフリカを自転車で旅した人の話。チョコレートの箱のように大きな本だったのも気に入った。40ケツを35ケツにしてもらう。自転車の話だと思って読み出すとヨットが転覆してあわや遭難するところから始まる。知らない単語もたくさんあるので、調べながら何度も声に出して読んでいるうちに意味がわかるようになるから不思議だ。

今日のセシーは元気がない。お腹が痛いと言う。医者に行くと胃潰瘍と言われたらしい。まだ若いのに。

庭の草むしりをしていると雨になった。ドーラがやって来て「村の子供が凧揚げに夢中になって屋根から落ちて頭が割れて死んだ。悲しいことだ」と言う。ここの子供はなぜか屋根で凧揚げをする。自分の立っている場所を忘れて下がって下がって落ちてしまうのだ。日本であればきっとタコの説明書に屋根であげると墜落の危険性があるのでやらないでくださいと書きかねないと思った。

日々記憶に残った小事をこうして書き綴っていつかまとめてやろうと思っているのだけれど、ブログのネタ用に考えていることが行き詰まると、こうしてダダ漏れのような記事にしてごまかす癖がついてしまった。困ったことだと思うのだけれど、仕方がない。

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