ある日 このところ更新が・・・ごめんなさい

夜、雨と風、びしょりと濡れたスズメがテラスにじっとしている。夜なのに。

各部屋を開け放して陽を入れる。台所の整理と清掃。セシリアが片付けながら蒸し器を手に取り「これはなんだ」と言う。蒸すという言葉がすぐに出てこずゼスチャーで説明するとcocer al vaporと言うがアレヨアレヨという間にどこかへ消えてしまい覚え切ることかなわず。色々とある食材に興味を示し、「どんな味だ」「どう使うのだ」と漫画の少女のような目をして聞いてくるので可愛らしい。

掃除を終え買い物に行く。日曜は特段に出店が立ち並び賑やかとなる。露店のおばちゃんに人参とジャガイモの値段をツトゥヒル語で聞く。こうすると地元の価格を思わず言ってしまうので、なるべく外人らしく装って、不意をついて聞くのがいい。安かったのでアレもコレもまとめて買ったら言い値より安かった。おばちゃんはたくさんの足し算をできないのかもしれない。でも損する時もあるので行って来いになる。

カフェと散歩に出る。家の前で子猫をひらう。ひょいと持ち上げると怒っているので林の中に放り投げてやった。以前、別のをひらったが乳を飲まず、餌をくれても食べなかったので勝手に死んでしまった。その猫は桃色の舌をいつも出しっぱなしにしていて不思議だった。きっと舌が長すぎてもてあましていたのでなにも口にできなかったのだ。家に戻っからもしばらく鳴いている声が聞こえていたが、気がつくと止んでいた。夕方、ふたたびカフェと散歩に出ると草の影をカフェがフンフンしているので見ると朝見た子猫が腹を破られて死んでいた。野良犬にでもやられてしまったのだろう。バカめ。

セシリアにアイスコーヒーを淹れてやる。一口飲んで「冷てええ」と驚いてから「苦すぎて美味しくない」と言う。シロップを入れてやるがそれでもあまり好きではない普通のがいいと言う。セシリアは正直者で自分のことをちゃんと言う。言葉にウソがないので聞いていて気持ちがいい。僕の言葉はウソだらけなので居ても立っても居られなくなってコーヒー淹れ直してあげてると今度は美味しいとニッコリと笑っていた。

スセリーが友達を連れてきた。「写真を撮ってくれろ」と言う。なんの写真だと聞くと「学校の美人コンテストだ」と言う。どこで撮るのだいつ撮るのだと聞くとここでよい、ヒデキはいい写真機を持っているだろう。だから大丈夫だと言うので庭先で撮ってやる。緊張しているのか、笑えと言うと「あ、あ〜ん」と恥ずかしがって身をよじくらかせ照れている。撮り終えた写真を見せろと言うのでパソコンで見せてやると友達と大爆笑している。写真を全部くれ、メモリーも貸してくれと言うのでそうしてやった。

幸代は頭の悪くなる臭いがする。牝犬のいやらしい臭い。だから嫌い。尻癖が悪く、逃げ出すとどこかで腐ったものを食べてきて、うちの廊下で下痢便を噴射してしまう。何度言って聞かせても言うことを聞かないので棍棒で殴りつけてやったら頭にでっかいコブが出来た。うんと腫れてポッコリしているのでまるで鳥のトサカのようだ。逃げようとするのでビニルテープでグルグル巻きにして当分の間ほったらかしにしてやったら、涙を流していた。解いてやるとグーといったきり丸まって寝てしまった。

このところ、忙しくなってまったく記事を書く時間が取れない。今年のお客さんは去年のとは違って、特段に世話がかかる。何が違うのかと考えるが特段の理由も見つからない。たった一つ違うことは彼らはスペイン語の勉強のためにだけにここで滞在していることぐらいか。1日中部屋にこもりきりでひたすら何かを暗記している姿を見ていると「別にここでなくてもよかろうに、勉強だけなら他の場所でもできるであろう」と思うのだけれど、彼らには彼らの信じるところがあってやっているのだ。ただ、この宿が旅人のための宿であることを除けば彼らは正しいのかもしれない。他の客と交わらずひたすらスペイン語の習得に勤しむ彼ら、たまの質問はどの先生がいいのだ、まだ喋れない、完璧でないと言われても僕は途方に暮れてしまうのだ。他で食うよりは安くてマシだと言われながら昼飯を作っているとなんだか墨を飲まされている気分になってしまう。
あまりの忙しさに少しお客さんを絞ろうかしら考え中、もし部屋があっても断ることがあるけれど、それは忙しすぎるためなんだと思ってもらえたら助かります。

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です