インターネット屋マリオ

ある日

夕方、空がいきなり弾けて、大きな音と共に火花が散った。雷が落ちたのだ。メイさんが見ました今のと驚いている。電気に異常はなく停電もない。ホッとしていたが、翌日、インターネットやのマリオがやって来てケーブルがダメだ。交換しないといけないと言う。このケーブルは先日交換したばかり。その時は雨がケーブルの中に入ってしまい速度が出ないと言う。どこかに切れ目があるのであればその理屈はわかるのだけれど一体どこから入ると言うのだ。仕方ないので交換したがイマイチ納得がいかない気持ちであった。

 

ケーブルがダメだと言われても、確かに速度は遅いけれどネットには繋がっている。それでもそう言うので仕方がないので交換に応じた。しばらく工事をしていたマリオがやって来て頭が痛いと言う。どうしたのだと聞くと他の機械もダメだ、雷が落ちてダメになっていると言う。機械を交換すると言って設置してある機器を交換しだした。そして交換するたびにこれはいくらだ、これはいくらだと言っている。僕はカチンと来てこの辺りには雷が来るのがわかっているのだから、そんなことは会社がプロテクトして当然だろと文句を言う。するとマリオは、雷は神が落とすものだからと訳のわからないことを言い出した。この時代、ネット屋が神を言い訳に持ち出すとは恐れ入った。僕はカトリックの彼に、ここには神などいない、雷は神が作ったなんて馬鹿か?と言うと、それなら明日からインターネットは止める。どうするかはお前が決めろと言う。宿でネットが使えないと予約も管理できないし、ブログも更新できないので仕方なく払う。

 

翌日、再びマリオがやって来て俺は明日会社を辞める。だから来月分の支払いをしろと言う。月末近くでもあるし支払う。ところが夜に再びやって来て、3ヶ月分を払えと言う。僕はなぜと聞くが会社が集金しろと言っていると言う。怪しいなぁと思ったが払う。そして翌朝、再びマリオがやって来た。あと3ヶ月分払えと言われブチ切れた。なぜそんなに払わなければいけないのだ、お前の代わりの集金人をよこせ。この辺りの貧乏人がそんなに払えるわけないだろう、全員が払ったら最後に払ってやる。マリオは早口で何やらまくし立てている。僕は負けじと英語と日本語で応戦する。辛辣な言葉を浴びせかけ、勢いで負けないように口論するとマリオはちょっとおとなしくなって座り込んでしまった。僕は近所のセバスチャンに救いを求めたがあいにくの留守。仕方なく隣のドーラのところへ行くが、今、神に祈りを捧げているから無理だと言っている。また神かよと思ったが、ドーラに文句を言う筋合いでもないので、ドーラの祈っている神に向かって役立たずと悪態をニッコリとついてやった。

 

マリオのところに戻り、お前の会社はひどい。今月お前にいくら払ったか覚えているか?こんなに払えるやつなどこの辺りにはいないんだ。もしお前が俺のことを騙していたら、お前とお前の家族を6フィート下に埋めてやるからな。お前なら知っているだろう、一体天国までの切符がいくらなのか。俺はいつでも払えるぞと日本語で静かに言ってやった。マリオはロシエントと謝っている。これは絶対に嘘だと思ったけれど支払いを済ませた。
ドーラが夜にやって来て、何があったと聞いている。めんどくさくなったが話す。ネット屋を変えろと言う。そして私のいとこが知っているから紹介すると言いだした。僕はまたかよ、めんどくさい奴らだなとげんなりしてしおれてしまった。
今月、僕の支払ったインターネットに関する費用はひと月に稼げる半額にもなった。僕の予想ではもう一波乱ありそうだ。きっと来月にはインターネット会社から支払いを求められるだろう。そうマリオが持ち逃げしたのだと僕は思っているから。とはいえ領収書は持っているし、僕は10月まで支払うつもりは全くない。いつかはこんな日が来るとは思っていたので、もしそうなったら本気で喧嘩してみようと思っている。

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