スペイン語留学14週目  留学ならではの楽しさとは

マリア!ゲロ吐きそうだ

このところ堅い話が続いたので今日はちょっと楽しい話も。うまく話せないときは予期せずおかしなことを言ってしまうものです。まったく違う単語を使ってしまって違う意味になってしまったり、発音がおかしくて勘違いをされたりなど、きついレッスンの合間の笑いのひと時が僕は好きです。こちらが真剣であればあるほどそのおかしさは倍増します。
マリアとのレッスンはまさに自転車操業、毎日教えてくれる単語を覚えていかなければなりません。でも習った単語は次々に消えて行ってしまうのです。目の前の単語を覚えるだけでいっぱいいっぱいです。今日も頑張って覚えましたがついつい弱音が出てしまいます。「マリアもう吐きそうだ」と言うとマリアはキョトンとしてから大笑いです。いっぱいいっぱいとどう言えばいいのかわからず、お腹いっぱいだと言ってもわかってもらえず思わず出た言葉でした。そんな言い方は初めて聞いたわと言っていましたがこちらの意図はしっかりと伝わったようです。マリアは相当気に入ったようでボミトボミトと何回も言っては笑ってました。

凧揚げ

imageこのところ村のあちこちで凧を子供があげている光景をよく目にします。僕はホセに絵を描いて名前を聞きました。スペイン語でBarriletesと言うそうです。何かの意味があるのかと思い聞くと今はdia de santosという時期だそうです。日本のお盆に近い感じです。こちらでもこの時期先祖の霊が家に帰ってくるようで、あげてある凧を霊魂に見立てて自分の元へとたぐり寄せているのだと教えてくれました。お墓から出てきたご先祖様の幽霊に見立てた凧を自分の元へ案内するなんて、まるで日本のお盆で使う提灯や精霊馬にそっくりの風習に驚きました。またスンパンゴと言う場所では日本と同じように大凧をあげる風習があるのも驚きです。人が考えることはどこの国でも同じなのですね。
お盆が終わる日には、再び凧をうんと高くまであげてから糸を切るそうです。それはご先祖様を送る儀式なのだそうです。糸の切れた凧のようと言いますが、グアテマラではご先祖様が帰っていく様子を意味するとはなかなか粋な考え方です。でもご先祖様、最初は風に飛ばされてますがどこかで墜落してしまうのはちょっといかがなものだろとも思うのです。ハラヒレホロと墜落していく様を見た子供はご先祖様堕ちちゃったとは考えないのでしょうかね。墜落した凧を犬が見つけてハチャメチャに破いてしまっているのを帰り道に見て僕は”あーあご先祖様犬に食われちゃってるよ”とクスリと笑ってしまいました。何しろこちらの犬は鳥だろうが豚だろうが骨をガリガリかじってあっという間に飲み込んでしまうのですから、墓地に眠るご先祖様たちもたまったものではないでしょう。
アクティビティ開催

現在、学校には僕を含め2人しか生徒がいません。もう一人はヒロコさんと言います。週2回のアクティビティは生徒が少ないため中止になりました。内心喜んでいた僕にマリアがなんで火曜日のアクティビティいこなかったのだと言います。僕はないのは知ってるよ、だって僕ら二人だけだからねと言うと木曜日はあるのよと言い出しました。僕はなにするの?と聞きます。すると学校のアクティビティはないけどこの4人でするのよと言い出しました。なんで〜と言うとホセも4人で何かご飯を作ろうと言い出します。僕は観念しました。そしてじゃぁ僕のところでカレーを作ろうと提案し、あっさりと決まりました。せっかくなのでホセの奥さんのマリアもと誘い、ヒロコさんはミュージシャンを一人誘ってきました。
出来上がったカレーをみんなで屋上に出て食べます。ホセの奥さんが持ってきてくれた人参のサラダと手作りのトルティーヤの美味しいこと、会話も楽しくとても言いアクティビティになりました。生徒は少ないけれどその分、親密な関係を作れるためちょっと得した気分になります。

 

kamomosi企画への実習始まる
ベルト作りは試作第1号が完成しいてきました。ところが問題が出ています。それをどうするか今、ホセと奥さんと話をしている最中ですがなかなかいい案が出てきません。でも何かいい手があるはずだと諦めず奮闘中です。もう一つ、ホセの奥さんのようないい作り手を探すのをどうするかという課題がありました。たまたまホセという人物と知り合いましたが、いつもこううまくいくとは限りません。自分で探さなくてならないのです。そこで目をつけたのが古着のバイヤーです。とは言っても地元の女性が買い付けて地元の人に売る人です。その人に一緒について買い付けやそのノウハウを教われることになりました。そして買い付けた服を修理したり、バックに作り替えたり、タペストリーにしている女性とのコンタクトも成功です。通常、旅行者はかなり高めの値段を言われますが、僕は旅行者としてではなく、グアテマラ人のパートナーとして紹介してももらっているので店で買う半額以下で仕入れることが可能になります。しかしここにも問題が、それは問題というよりは求めるものの違いというのだと感じます。グアテマラ人は縫製にまったくこだわりを持っていないのです。僕はこれまで縫製技術の悪さが気になり土産物に手を出すことをためらってきました。

僕は縫製技術がないのだと思っていましたがちょっと違うようです。それには次の理由がありました。
image imageミシンがボロい
確かに使われているミシンは大昔の物でこれではなぁと思っていましたが、もっとちゃんと作れるはずなのにとも感じていたのです。
縫製が荒く曲がっていたり、はみ出してしまっていては魅力も半減です。日本人なら気になるところです。でもいいミシンを使っている人もいるのです。JUKIやジャノメのものもみました。

 

image技術を磨く環境が整っていない
仮に縫製技術があったとしても、コストが高くなってしまいます。手がかかる分作り手は高く売りたくなりますが、値段が高くなるとグアテマラ人は買わなくなってしまいます。作りよりデザイン重視で購入を決めるので、作り手はいくら技術を持っていてもそれでは食べていけなくなってしまうのです。腕をふるう経験が極端に少ないのです。

 

image image服は自分でカスタマイズする物
女性のブラウスは一枚の布を半分に折って、真ん中に首を出す穴を作り、袖のところを縫い合わせるシンプルな作りです。首回りに施された刺繍は凝った物ですが服のデザイン自体は実はとってもシンプルなのです。そして問題は穴にありました。もともと少し小さめに作ってありそのまま着るにはちょっとちいさいなぁと思っていました。ヒロコさんが試着したときもそうでした。案の定頭が抜けません。すると驚いたことに店のおばあさんがハサミでジョキリと切ってしまうではありませんか、まだ買うとも言っていないのに売り物を切ってしまうなんてと焦りました。ところが品物を返してもおばあさんはなんとも言いません。一緒に行ってくれた先生のマリアもいきましょと行ってスタコラ行ってしまいます。それはこの服は最初から切ることを前提に作られていた物だったからです。こちらの女性はコロンコロンしています。二の腕なんか僕より太くて肩からからボンレスハムが生えているようです。そんな彼女らが既製品を買っても腕が入らなかったり首がしまってしまって着ることができません。せっかく気に入った服もこれでは諦めるしかないのです。そこで最初から切って使うことを前提に作っておけば買う人に合わせて切ればいいだけですからジャストフィットの服になる算段です。なるほどと感心しましたが、切ったところからほつれてしまうではないかと思ったのです。ところがこれにも策がこうじてありました。1枚の布と言いましたが、四方はきちんと糸止めがされています。布同士を縫い合わせるときも余った布を切ったりせずに裏側へ折り返して簡単に縫い止めておくのです。こうすれば布自体がほつれることなく大きさの調整が可能になります。買った女性がお太りになれば脇の下の縫い合わせをチョンと着るだけで済みますし、首がきつくなれば元胸元であった首元をチョンと切ればまた綺麗な胸元に戻ってしまうとういう合理的なやり方だったのです。首元は切ってありますが切り口は丁寧に刺繍されているので糸がほころぶことはないのです。

僕は思わず膝を打ちたくなりました。縫製技術が発達しない理由の一つに必要性のなさが隠されていたのです。しっかり縫製してしまっては切ることが難しくなり、簡単に自分でカスタマイズすることができなくなってしまうのです。僕がしきりに縫製を気にして裏地を確認するので、ここではそんなことをする人はいないのよと言われます。確認するならこうして布を太陽にかざすか、電灯にかざして穴がないかチェックしなきゃダメよと言われました。そして、ここらの家は暗いから必ず外で確認するのよ、だから私は天気のいい日の昼間にしか買い付けをしないのよと勝ち誇ったように言われてしまいグゥと言ったきり返す言葉も見つかりませんでした。

こうしたことを習いながら、僕は買い付け等に必要なものの名前や動詞を覚えていくことになりました。初対面の人に対する挨拶の仕方、よりフランクな言い方、グアテマラの一般の人の思考や癖を教えてもらえることは学校では習えないまさに生のスペイン語なのです。ある程度話せるようになった今、やっと僕が求めるスペイン語にたどり着けました。

 

 

今日の一言
レッスンの合間に起きるちょっとした楽しいことを書いてみました。文化の違いや、気持ちの表し方の違いを経験できるのは留学ならでは楽しみです。なにも彼らにすべてを合わせなくても日本人らしい言い方や考え方を素直に出すことでより楽しくレッスンが進むことがあるのです。苦しい週ではありますがこうした楽しさもあるということを知ってもらえたらと思い今日はちょっと毛色の変わった記事にしてみました。
kamomosiの企画もいよいよ覚悟を決めて進める時期が来たようです。まずはここでどこまでできるか見定めてみようと思います。決断さえしてしまえば結果は自ずとついてきます。どうしたらいいだろうと考えているようではやっていけないでしょう。わからないことだらけです。でもやってみればなんとかなるでしょう。スペイン語がそうであるように。

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