スペイン語留学12週目 先生を育てる?

マリアがレッスンはどうだと毎回聞いてきます。彼女は話の途中でも間違えを即座に直すタイプの先生です。金曜日には彼女のレッスンがどうであったかを確認するために復習をすると言っています。僕は彼女の心配が手にとるようにわかります。レッスン中、間違えるたびに話の腰を折られてしまってはたまらないと思う生徒もいるでしょう。彼女は時々それを生徒に言われてしまうことを気にしています。生徒のためを考えて直すことが生徒の負担になっているのだと気にしています。そしていつしか本来生徒のために行われるべき復習が彼女自身の仕事が適切であったかを確認する彼女のためのものになっているのだと感じました。まだ若いマリアがそうであることは当たり前です。彼女は僕らのレッスンにイマイチ自信が持てないでいるようです。

 

そこで僕は彼女に率直に話すことにしました。
僕がマリアに望んでいることは板書を書き取るレッスンではなくひたすら話すことなんだ。話の腰を折るやり方はまさしく僕が望んでいるレッスンでとても気に入っているよ。でも僕は何回も同じ間違いを犯してしまうだろうけど、それが僕の弱点であってそこを矯正してもらわなければ僕のスペイン語は良くならないと思う。たとえ他の人が嫌がったとしてもそれが君の良さなんだから直してもらわなければ意味がないでしょ?それにボキャブラリーを増やすには何回も繰り返さなければすぐに忘れてしまうし、それはとても重要なことなんだ。復習は君の教え方が正しかったかではなくて僕がちゃんとわかっているかを確認する場にしてほしい。僕は言われたことは必ずやるから大丈夫。マリアのレッスンをとても楽しんでいるし、今のところ何の問題もないと思う。レッスンはあなたが作るものではなく僕らで作っていくものなのだから、もし君に何か意見があればすぐに言ってくれないと僕が困るんだ。だって僕がスペイン語を話したいんだし、僕がお金を払っているし、僕が君を選んだのだから問題があるはずもないだろう。そして君を選んだことは間違えていなかったと思っているよ。

 

彼女は僕がレッスンの途中でとても困っているように見えることがあるといいます。僕が何か不満を持っているのか、退屈しているのではないかと感じているようです。僕はさらに続けます。
それは僕が君とのレッスンでは英語を話さない。辞書を使わないと決めているからだよ。例えば話したいことがあるけれど単語を知らない時、僕はホセのレッスンではすぐに英語の単語を出してスペイン語ではなんというのか聞くか辞書をすぐに使うよだってグラマーのことを勉強しているのだから単語を知らないことが問題ではないんだ。でも僕らのレッスンは会話でしょう?僕の気持ちや考えを君に運ぶ練習なのに辞書を引いたら練習にならないんだ。知らない単語をスペイン語だけで説明して君に伝えて理解してもらうことが勉強になるんだ。だから僕は一生懸命に考えてるんだよ。不満も退屈もしている時間なんてないんだ。ここまで話して僕は話題を変えました。マリア、明日は味、食感、匂いに関わる形容詞を教えてくれるかい。音や歯触り食べ物じゃなくてもいいし、口と鼻、喉、目、耳で感じること全部を教えてね。

 

マリアに笑顔が戻りました。先生という職業はとても難しいものです。こうした学校では生徒は顧客です。立場が微妙に拮抗するのです。先生はプライドを持っていますし、生徒は要求があります。歳が近ければ馴れ合いに、年上だとやりにくいものです。まして語学では教えていることは、すべての生徒が母国語では当たり前に知っていることばかり。生徒のイライラもつのるのです。そして僕らの場合、僕が圧倒的に年上です。彼女の気遣いはとても大きなものでしょう。ですから僕から彼女に歩み寄って彼女の得意な分野で思いどおりのレッスンをやらせてあげることが僕にとってもいい結果を招くと思うのです。自信を持ちきれないでいるマリア。僕は彼女を立派な先生だということで彼女の実力を引き出して、さらにこんな教え方をすればよりいいのだよと教えてあげたいと感じているのです。何を習うかではなくどう習うかということが生徒にとってとても重要なことなのです。先生の前に座って「ハイ教えて下さい」という生徒は何も覚えることができないのです。

 
ホセと僕はそのことを十分に理解しあっているので、あちこちに脱線しまくりです。今日は発音のレッスンの途中からあちらこちらに脱線しまくりです。ホセは僕がなぜ脱線してまで質問をするのかわかっています。質問が終わると僕はなぜその質問が必要だったのか説明するようにしてます。ホセが教えたことでよく理解できていないことを彼に理解してもらうことは今後の文法のレッスンにも役に立つのです。ホセはすぐにアプローチ法を変えて教えてくれます。本来なら彼のレッスンは4時間のままにしたいところですが生活面との両立を考えるとちょっと厳しそうです。土日に家庭教師を頼むことも考え出してます。

 
アクティビティー

image学校のアクティビティーに参加しました。ジムには行けなくなりますが、今日は釣りだったので行くことにしたのです。なんと参加者は僕一人。今は閑散期で生徒がとても少ないのです。イギリス人のカップルと韓国人、日本人の女性だけです。雨季といってもサンペドロはとってもいい季節なんです。シェラのようにどんよりとした感じまったくなく午前中は快晴です。からりとした空気と暖かな気候で前回来た1月とは過ごしやすさがまるで違います。夜に上着を着ることもなく朝のひんやりとした空気も気持ち良さを感じます。こんないい季節なのにもったいないなぁと思うのです。
僕一人の参加でしたので全部の先生を僕が独り占めです。先生たちも全員僕を知っているので何の遠慮もなくみんなが楽しんでいます。レッスンとは違う生の会話についていけるのを感じます。フィリピンで先生たちと遊びにいって楽しめるようになりだした頃を思い出しました。話ができるようになってきた頃の楽しさったらないのです。これが語学留学の醍醐味です。一抹の不安を抱えながらではあるけれど僕のスペイン語は確実に伸びていることを感じました。
肝心の釣果はイマイチ、夕立がやってきて土砂降りになりましたがみんなで木の下に逃げ込んで雨宿り。冗談をいったり何匹釣れたか、魚を寿司にしようとかそれは楽しいひと時でした。暗くなるまで遊んで大満足のアクティビティーでした。

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今日の一言

すっかりこの村に溶け込んでいることを感じます。長くいる外人だということをみんなが知り始めたのか村の中で声をかけられることが多くなっています。まだこの村に帰ってきて間がないのになんだか不思議な感覚です。明日の復習に向け勉強しなければなりません。彼女の努力に報いたいものです。

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