サンペドロへ

朝一で宿を出てサンペドロに向かいます。何回か通った勝手知ったる道。パンアメリカンハイウェイをそれて九十九折の坂道を下ります。小さな集落を通り過ぎると目の前にパッとアティトラン湖が広がりました。焦る気持ちを抑えつつ凸凹の道を慎重に下りサンペドロに着きました。まずは学校へ。ホセはレッスン中。少し待って再開を果たしました。なんと懐かしい。旧知の友にあったような気になりました。近況を報告して帰ってこれないことを謝ります。ホセの奥さんはベルトを作っておいてくれました。これまた素晴らしい出来でした。商売をする人からヒデキさんはこのベルトを本当に好きですか?と聞かれた時僕は即答できないでいました。

ものを売った経験のない僕はその意味をまだ理解できていませんでした。でも今日、はっきりとわかったのです。確かに僕は自分がデザインしたベルトが大好きになりました。マリアの思いの籠ったベルトは3本、いずれも素晴らしい出来です。3本のベルトを完成させるために頑張らなければならないと思いました。学校は僕が30日後にしか来れないことを快く認めてくれました。再開を約束して学校を後にします。

次に向かったのはカフェクリスタル。ここは僕のお気に入り。前回滞在した時毎日のように通い勉強に励んだ場所です。ここのコーヒーは絶品。何倍飲んでも飽きません。ガツンとくる濃いめのコーヒーはグアテマラコーヒーの特徴を見事に表しています。それともう一つ。パンケーケです。パンケーキのことをこちらではパンケーケと言います。ここのパンケーケはフルーツたっぷり、シロップをたっぷりかけて食べるそれはまさにギルティープレジャー。勉強を頑張ったご褒美です。店に入るとみんなが僕を覚えていてくれました。ここでも再開を喜び早速アイスコーヒーとパンケーケを頼みます。その美味しいこと。いつもの指定席に座り見慣れた景色を眺めながら食べるそれは変え難いものでした。

ネットをつないで友人たちに連絡します。買ってきたお土産を彼らに渡します。毎日のように催促してきたウイリアム。まるでガキのようにわがままでどうしようもない奴ですが彼が真っ先に飛んできました。靴を渡すと喜んでいます。他の子達は仕事に学校へと行っていてくることができません。残りの土産を彼に託し僕はホテルに向かいました。途中、ホームステイをしていたマヌエルに出会いました。うちに来いと誘われましたが今日はできません。残念ながら次回へ持ち越しです。市場のおばさん。ジュース屋のおばさん、売店のお姉さん、みんなが僕のことを覚えていてくれて歓迎してくれます。30日後にと約束して別れました。

ホテルではホアニータとロサリアが熱烈歓迎です。彼らもまた僕を待っていてくれました。事情は理解してくれていましたが、わざわざ訪ねて行ったことを大変に驚いてくれたのは嬉しい限りです。話は尽きませんが時間がありません。午後には雨がくるのでその前に九十九折の坂道を上りきっておかないと大変な悪路になってしまうので戻らなければなりません。名残惜しくてこのまま残りたい気持ちをぐっと抑えて帰り道を急ぎます。峠を越えてパンアメリカンハイウェイに出ます。案の定、濃い霧と雨が襲いかかってきました。3000mを超える高地は凍えるほど寒く気持ちは焦りますが霧が視界を閉ざします。転倒しないように慎重に進みました。峠を越え、シェラに下ると晴れ間が見えました。ほっと一息。タカハウスに戻りホッと一安心です。

近くにある銭湯へ向かいます。久しぶりのお風呂。ざーぁ と流れ落ちるお湯に浸かりぶあ”ぁ〜と声が漏れてしまいます。毛穴という毛穴が全て広がりきるまでゆっくり浸かりたっぷりと泡立てた石けんで体を洗いたっぷりのお湯で一気に流すとヒリヒリと肌が喜んでいます。なんだかんだで1時間半も入っていました。いい加減のぼせた頃に銭湯を後にします。夕闇に包まれた町を渡る風がひんやりと冷たくて火照った体を気持ち良く冷やしてくれました。とめどなく流れ落ちる汗も徐々に引いてポカポカとした心地よさだけが残りました。
明日はいよいよ出国です。カンクンまで1400キロを戻ります。朝早く出て一気に海岸へと出るつもりです。またあの暑いメキシコへ。カンクンで待つみんなに早く会いたいものです。後30日。思いっきりリゾート気分に浸りつつ、ロサスのオヤジに飯を作ってやらなくてはなりません。
国境で起きたまさかの展開。そして大雨のカンクンへの道のり、3人組に襲われた顛末。今回の数日はとっても盛りだくさんでした。続きは次回へ

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