日々雑思 いろいろとありますが

kawasakiさんしっかりお願いします

バイクのこととなるとトラブルはつきものです。でもkawasakiさんお願いしますよーと言いたくなることが多くて、日本のメーカーとは思えないようなことが起きるのです。
今回はカンクンカワサキ。店の看板は見事なkawasakiの店構え、店内もkawasaki一色です。店の人もkawasakiのユニフォームを着ていてどこからどう見ても、日本のバイクメーカーkawasakiなのです。ここで僕は純正のミラー、ハンドルカバー、チェーンからスイングアームを保護するゴムののパーツを頼みました。4月2日のことです。

最初、注文可能だと言っておいて、何日かかるかを聞くと通常は15日だけど今は問題があって1ヶ月半かかると言います。問題はなんだと聞くとそれには答えずに400kmほど離れたメリダにあるからそこへ行けと言い出しました。僕はメリダの店はkawasakiかと聞くとそうだと答えます。なら聞いてくれと頼むと電話番号を紙に書いて渡されたので、電話を持っていないのでメリダに電話してくれと頼みます。電話をかけると在庫ありとの回答です。こちらに送ってもらえるか聞くと可能だというのです。僕はそれを注文して引き上げました。

何日かして状況を聞きに行くと、お前が金を払っていないから出荷できないと言っていると言い出しました。そんなことは一言も言っていないのにと思いましたがここはメキシコ、どうにもなりません。店で支払いをしようとするとここではできない。銀行に行って支払いをしろと言います。僕は仕方なく銀行へ。支払いを済ませ、店に戻ると大丈夫だと言っています。

ところが、状況を確認しに行くとメリダに在庫はない。時間がかかる。多分来月の終わりだと言います。話があまりにもコロコロ変わりすぎて怒る気にもなりません。このままではおそらく物すら手に入れることができなくなりそう。諦めてグアテマラに帰るか、メリダに乗り込むか決めないとなぁ。

HONDA、YAMAHAはかなりしっかりした対応をしてくれていると聞いていますがどうやらkawasakiメキシコはダメダメです。バイクに対する信頼性は高いけどそこで働く従業員はまったくダメ。Kawasakiへの信頼は地に落ちました。在庫の確認も出来ず、金だけは要求し、物さえ送ることがないというのはちょっと信じがたいことですが、こちらではよくあることらしいのです。警官でさえ賄賂を公然と要求してくるこの国ですからまぁ当然といえばそうなのでしょう。また、一つ勉強になりました。


この記事を書いた後、結局在庫もなくいつ入荷するかもわからないと言い出したので、キャンセルするから金を返せと言いましたが、返金には応じないと逆ギレする始末。これは絶望かと思った矢先、オクヤさんが電話してやるから番号を教えろと言いました。彼は電話をするといきなりブチ切れ気味に交渉すると返金に応じそうな気配になっています。この先どうなるのかわかりませんがKawasakiメキシコでバイクの部品調達は諦め、カナダでお世話になったウインドベルさんに打診して、なんとかなりそうな気配になり出しています。輸送費はかかり、ヘタすると税関で引っかかって手に入れること叶わずの結果になるかもしれませんが、もはやこれ以外に方法がなくなってしまいました。物で溢れる日本、痒くないところまで掻いてくれるかのような気の遣いようにはどうかとも思うのですが、それに慣れきってしまった僕にはとてもかったるく感じるのです。ネガティブな考えも頭をよぎります。もしメキシコ人が困っていても助けたいとは思えなくなってしまっているかもしれません。仕事に関する姿勢や責任の感じ方がまったく違うメキシコ人に対してどのように接するのがいいのか迷っています。
愉快な住人

僕が滞在するロサス7には愉快な住人がいます。そしてロサス7にやってくる旅人もまたいい人たちばかりです。

尺八ミュージシャン
自称メキシコ唯一のミュージシャンのビザを持った尺八の演奏者は飛び抜けて愉快な人です。朝起きると大きな声で新聞を朗読しています。彼曰く彼よりスペイン語のうまいメキシコ人はいないそうですが、朗読を聴く限りクスッとなってしまうのです。最近はCNNをスペイン語で聴きたいのでパソコンを買うのだと騒いでいましたが買ってきてのはラジオ。ラジオ番組を聞きながらシャドーイングの練習をしているのですが、ラジオドラマでも聞いているのか女の人の悲鳴や男の人のぎゃーという声まで倣って発声しているので聞いている方はおかくしくておかしくてついつい笑い転げてしまいます。でも毎日繰り返し練習を続ける姿。僕はえらいなぁと感心しています。お酒を飲むとすぐにいい気分になって新しいお客さんを捕まえては毎回同じ話しています。でも次の日は皆逃げてしまい。誰もかまってくれません。日本には絶対に戻らないと言いながら日本語で話すことが大好きで、料理と音楽とスペイン語の話を何回僕は聞いたでしょう。毎回微妙に変わるバリエーション。最近、僕はそれがちょっと楽しみに変わってきました。特に料理の話はプロの料理人だと言いながら腐って腐敗臭のする魚を食べてしまったり、どの料理も同じ味付けしか出来ないのです。それでもラーメンや自分の作る料理にはかなりのウンチクを持っていて、絶対に話を譲らないのです。泊まっている旅人もこれなんですかぁ?と恐ろしげに料理を気にしています。

最近新しい仕事を始めて忙しいという彼。僕は何を始められたのですかと聞くと、広告代理店だと言います。地図作成の注文を取ってきたので忙しいそうです。でも彼はパソコンはおろかメールの打ち方すら怪しくてたまにオーナーに手伝ってもらっているのにと疑問に思っていたのですが、すべて外注していると聞いて、一体どんな会社が発注をしたのだろうとおかしくなってしまいました。それでも彼の行動力に対して僕はまたもや感心して、見習わなくてはいけないと思うのです。そんな彼、なんと彼女ができたと言いだしました。結婚を本気で考えているようで今度食事を食べさせてあげるのだと張り切っています。あの料理を食べさせられて納得するのかぁとちょっと心配ではありますが彼はとてもウキウキと楽しそうです。なんだか中学生が初めての彼女に夢中になって目が眩んでいるようにも見えるのです。そんな彼、おん歳とって65歳。髪の毛はなくなり怪しさも満点ですが、結婚する気満々です。人生で初めて巡ってきたチャンスに浮かれて二人部屋を借りたいとオーナーに相談しています。部屋からみんなに声がきこえちゃうなぁと得意げに言う彼。僕は転げそうにおかしいのですが笑うのも可哀想でそっと第二の青春ですねと言うと彼はとっても嬉しそうにしていました。

都市伝説を信じる人
メキシコで商売を始めようとしているおじさん。先日、車を買ってガイドを始めると言います。彼の特技は都市伝説を語ること。小学生の時に読んだその手の本を本気で信じているご様子。話し出すと止まりません。何より都市伝説を信じて疑うことのない純真な心が素晴らしいのです。世界のトップしか知らないという話、なぜ彼がそんな話を知っているのか、もしかしたら本物のエージェントなのではと思いたくもなるのです。ケネディー暗殺、行方不明の航空機事件、世界を支配する組織の存在など、すべて彼はお見通しです。いつか大槻教授のような人が現れて宿での大バトルを見せてくれないかと期待してしまうのです。

宿では管理人ぽいことをしていますが、夜中にお客さんが寝ていても平気で部屋の電気をつけたり、バタバタと歩いたりするあたりは最近のバックパッカーでもあまりしない無神経さを発揮して驚かせてくれるのです。自称バックパッカーの彼。情報ノートに書き込む姿や意外にマメなところもあって見ていて古き良きバックパッカー世代を垣間見れるのはちょっと得した気分になります。すっかり自分の世界観が出来上がってしまい、ある種のスタイル化したバックパッカーは僕より少し上の世代の人に多く見られるような気がします。まだ携帯もなく地図を頼りに、少ない情報で旅をされてきた開拓精神旺盛な先輩たち。たくましさは昔の苦労の表れなのかもしれません。
オヤジ
”あーちくしょ〜!まったく%&$#!”なんでこの!ったく!と癇癪を起こしてモノに当たり散らす姿は子供そのもの。普段はおとなしいが時たま起こす駄々っ子のような癇癪が僕は好きだ。こんな大人になっても自分の感情を素直に表現できるのが羨ましい。ロサス7のオーナーのオヤジ、オクヤさん。愛知県民の血なのかメキシコの風土病にでも罹ってしまったのか知らないがどことなく憎めない無愛想なオヤジ。いつもはおとなしく部屋の片隅にちょんと座り、携帯をいじっているなぁ〜と思っていると薄めを開けて寝てしまっていたりする。死んだか?と思うのだがもっさりと目を開けて再び携帯を弄りだした。3時からは宿の掃除。巡る順番も終わる時間も定時。僕は時計を持たないがオヤジの動きで10分と狂わず時間を知ることができる。急にウロウロしだしたらそれは何か食べたいか、コーヒーが飲みたくなった証拠。僕は冷蔵庫の残り物で有り合わせの昼飯を作るとドンとテーブルに出す。椅子にやってきてすぐに食べるのかと思うが手をつけない。僕が片付けを終えてテーブルに戻って来るまで待っているのだ。殊勝なところがある。

宿泊者が何かを尋ねない限り彼からは何も言い出すことがない。それがこの宿の雰囲気を作っているかのようで、宿泊者は思い思いの場所で1日を過ごす。まるで沼にはまって動けなくなった動物のようにそれぞれが大体同じ場所にいつもいるのだ。僕の居場所は入り口に近い椅子。ここに座ってのんびりと過ごすのがいい。オヤジがやってきて「きょうなにする〜」と夕飯の催促をしてくる。渋々となにがいいかと聞くと無理難題を言うのでなおさら始末におえないが、彼のリクエストを断ったことはない。せっかく作った夕食も美味しいとも言わず黙って食べている。憎たらしい。それでもなにも言わないのは満足しているからなのを僕は知っている。
スペイン語も英語も堪能であるくせにそれをひけらかすことなく、淡々としているオヤジ。お客が来ない時はちょっと寂しそうに近くの日本人宿にみんな行ってしまったのかと邪推するところが可愛らしい。こんな汚いキッチンで人が来るはずなかろうにと僕は内心思うのだが、それを言っては可哀想なので1週間かけてすべて磨きあげておいた。最初はやらなくてもいいよ、またすぐ汚れるからとぶつくさ言っていたが、見違えるように綺麗になったのを見て、まんざらでもない様子。先日は柄にもなく手伝いにきて一緒になって掃除していた。

留学を除いて海外で過ごした場所としてはこのロサスが一番長い場所となってしまった。オヤジは写真を撮られるのが嫌いだと言う。なぜだと聞くとネットやブログで悪口を書かれるからだと白状する。僕は”かわいいなぁ、傷ついているんだ”とニヤニヤしながら聞いている。オヤジは”あんなものは嫌いだからわしゃ見ん”と怒っているが、知っているということはちゃんと見ているのだなぁと危なく吹き出すところだった。あまりいじるのも可哀想なのでさらりと受け流したが、あまりにも可愛らしいので、少し助けてやろうと思う。ここにいる間、毎日安くて美味しい夕食を宿泊者の人に出してあげよう。前回も一部のバックパッカーの間でこの宿の飯のことが評判になっていたと聞いた。そうなれば少しはお客も来るようになるかも。たまに見せるオヤジの笑った顔は不気味だけれど嬉しそうなのがよくわかるから。
今日の一言
カンクン滞在が予定より延びそうです。色々と難題がありますが、それらは織り込み済み。日本だって同じです。うまくいく時はいっぺんに全部が動き出すものです。我慢する時はじっと。動き出したら流れに身を任せようと思います。不思議なことに言葉の不自由を感じなくなっています。確かに困ることはたくさんありますが英語の時のようにイライラしたりしなくなったのはきっと劣等感をまったく感じなくなったからではないかと思うのです。僕はここでは外人だからそれを素直に受け入れることができるているようです。人と話しをする時も日本語で話している時の気持ちと乖離することがなくなっています。それはとても心地がいいことです。

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