サンクリからカンクンへ
サンクリでは様々な経験をしました。朝、みんなに見送られて出発です。
バイクのチェーンがデロデロです。今日はパタパタとおかしな音がすると思っていたらチェーンの通り道を保護するゴムが切れていました。タイラップで止めて応急処置をしました。チェーンはカンクンで交換しますが、あと500キロちょっと走ってもらうために掃除をしてたるみを取るためにタイヤを後ろへ引っ張りました。かなり伸びにムラが出ていて伸びていない部分がパンパンになっています。これではいくら何でもなのでちょっと緩めて妥協です。
タイヤはあと2分山分。後輪が限界に近づいているのがわかります。今日も随分と滑っていました。荷物が多く後輪に負担がかなりかかっています。サンディエゴで取り替えたのが16000キロ。最初の純正タイヤは6000キロで交換だったので1万キロ走ってくれたことになります。3本目の今のタイヤは27000キロ半ば単純に計算すると12000キロ走ってくれたことになります。前のタイヤまだ5分山2回に1回の交換で済みます。今回使っていたのがミシュランのT65というタイヤです。前回のタイヤの方が乗った感じは良かったのですがこちらの方が持ちがいいので今度のタイヤをどうしようかと悩んでいるところです。ダートがなければオンロード寄りのタイヤに換えたいところですが、グアテマラのことを考えるとそれはできません。ちょっと考えどころです。カンクンで注文するとき店と相談してみようと思います。
右のミラーが折れたのですが。これがないと本当に不便です。右側通行なので追い抜きは左側からです。抜かしたあと振り向かないといけないのは面倒くさいのです。後方確認も左側より右側を見ることが多いのでないとかなり不便なのです。これは無条件で交換です。
ハンドルカバーも右側は交換です。ミラーが折れたときカバーも割れてしまいパカパカです。これも寒さ対策のため交換しなくてはいけません。そのほかに心配なのはスプロケ、電気の球、プラグなどこれから南米へ向けての心配がモヤモヤと漂っているのです。でもまだ使えるし、その辺の部品を交換すればいいのですしょうが、ちょっとした賭けみたいで悩んでいます。
バイクの調子は快調です。燃費も安定しています。ガソリンは前回のキャブレターの不調を考えてハイオクを入れています。ノッキングなどはやはり激減です。オクタン価で言えば日本のレギュラーよりちょっとだけ高い程度ですが、レギュラーを入れてお金を節約したい僕には大問題です。
今日の宿は街道沿いのホテルです。適当に走って頃合いを見て泊まる場所を決める。バイクならではの醍醐味です。
2日目3日目
今日はどこまでいけるかよくわかっていません。ウシュマル遺跡に寄ろうかそれともそのままカンクンまで行ってしまおうかと悩んでいました。ひたすらまっすぐできれいに舗装された道路は快適そのもの。どこまでも走っていけそうです。途中カンペチェに寄り道をしてスタバへ。久しぶりのスタバは格別です。氷のたっぷり入ったアイスコーヒー。もし明日地球が滅びるとしたら僕は間違いなくアイスコーヒーを飲むでしょう。そのくらい僕は大好きなのです。
カンペチェを出てメリダに向かいます。1度通った道の走りやすいこと。経験が僕をたくましくしてくれたのです。考えてみればこの旅は知識を経験に変える旅でした。本やネットで知った気になった些細なことでも僕はまったくわかっていませんでした。一方で実際やってみると意外と簡単であったり心配には及ばないことであったりと経験に勝るものはないのだということを身を以て知ることができたのです。そんなことをぼんやりと考えながらうっかり高速道路に入ってしまいました。これが失敗。出口がないのです。カンクンまで行くしかなくなってしまいました。日暮れが近ずいた頃、ロサス7に工事に来ていたマヤのおじさんの言っていたことが蘇りました。チキラに行ったか?そうだチキラに行ってみようとひらめき高速の終わりから少し引き返し、真っ暗になった道を進みます。着いたのは8時半。ホテルを見つけ転がりこみました。夜間はあまり走りたくないのに高速に入ってしまった僕のミスでした。真っ暗な道を走るのは危険ですが不思議と僕は落ち着いていました。宿が見つかることも、ガソリンが足りていることも全部なぜかわかっていたのからです。
翌朝、ゆっくりと起きた僕は港へと散歩しました。島へ渡るフェリー乗り場以外に何もないこの村、でものんびりとした空気と人の良さが気に入りました。バスが到着しバックパッカーが港へと向かいます。強い日差しの中、僕はビールを3本買い、ホテルでこれを書いています。明日はカンクン。たくさんの友達が待っています。
カンクン
やっと到着です。今回もロサス7にお世話になります。オヤジも元気で久しぶりの再会を喜びました。
早速バイクの修理のためにカンクンカワサキに向かいます。ミラー、ナックルガード、チェーン、チェーンから車体を守るゴムのパッキン、タイヤを注文します。ところが店の人が言うには通常であれば15日で入荷するものが今回は1ヶ月半かかると言います。なんとかしてくれと頼むとメリダカワサキに問い合わせてくれました。運良く在庫がありカンクンに送ってもらえる事が出来そうです。ここはメキシコ。まだ安心はできませんが店の人も僕を覚えていてくれてとても親切にしてくれます。
しばらくここで休養と勉強、やる事は沢山あります。