グアテマラへ いきなり山賊遭遇か?

グアテマラへ いきなり山賊遭遇か?

image宿の主人に見送られグアテマラへ出発です。雲行きは怪しく降り出しそうです。20キロほど走り国境に着きました。出国手続きは30BZDのBorder Processing Feeと7.5BZDのProtected Areas Conservation Trust Feeを支払ってからイミグレーションへ行きスタンプをもらって終わりです。バイクのペルミソ用のスタンプにも出国のスタンプを押してもらわなければなりません。入国側の係官のところへ行きスタンプをもらいました。入国の時に売りつけられた紙切れについてです。あの紙は出国の時の支払い証明でした。ただし、やはりあのおっさんが使っていた紙はエセでした。おっさんはバイクのナンバーなどを書いて僕に渡しましたが、そんなのは関係なく支払わなくてはいけないものです。しかも金額もちょっと違っています。やられちゃったなぁとちょっと悔しい感じです。ボーダーの係官も目の前で堂々と人を騙すのを見ていて何もしないのもどうかと思うのですが仕方ありません。

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imageグアテマラのゲートに向かいます。ゲートをくぐると止められてバイクの消毒をさせられました。ないと思っていたのに”やっぱりかぁ”といや〜な予感がしました。少年が近ずいてきて流暢な英語で案内を始めます。”あ〜ますます面倒なことになりそうだ”とうなだれてしまいます。係官らしき人がバイクに消毒液をザッとかけて2アメリカドルです。消毒が終わってイミグレを案内されますがその前は路駐の車でいっぱいです。すかさず先ほどの少年が”ここでいいよ。僕が見ておくから”と言ってくれました。荷物も気になるし”もう多少払ってもいいや”と割り切ります。少年は別の少年にバイクを見張っておくように言うと僕の前に立ってイミグレに進みます。彼はとても賢そうな雰囲気を持っています。悪ガキと言ってしまえばそれまでですが、僕は彼にどこで英語を習ったのと聞くと彼はベリーズで育ったけど今はここに住んでると答えます。どうりで英語が流暢なワケです。僕は彼に任せることに決めました。

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入国手続きはあっという間に終わりましたが、ペルミソを作る窓口の係官はまったく英語が話せません。すると少年が通訳してくれ書類のコピー、銀行の支払い、書類の受け取りまでの手続きをあっという間にやってくれます。ケツアルを持っていなかった僕は両替しなければなりませんでしたが、彼はそれもやってくれます。係官も彼のことを知っていてやりとりを見ていても安心です。すべての手続きを終えてバイクに戻るとちゃんと別の少年はバイクを見ていてくれました。これで40ケツアル日本円で500円ほどです。これを安いと見るか高いと見るかですが、まったくのノートラブル、ノーストレスで30分足らずで手続きが終わったことを思えば安いと思いました。少年にお礼を言ってグアテマラに入国です。
山賊現る?

まだ9時です。ティカル遺跡にこのまま向かおうかと思いましたが、ここはゆっくりと見てみたいのでとりあえず今日の宿泊地に向かうことにしました。思っていたほど道も悪くなく、ゆっくりとバイクを流していきます。途中で雨がポツリときました。空を見ると真っ黒な雲がやってきそうです。バイクを止めてカッパを着ようとした時です。道の向こうの林の中から男が出てきました。持っている袋の口から長いナタが飛び出しています。 彼は持っていた袋を置いて、しばらくこちらを見ています。僕がリアのボックスを開けるのを見て彼はやってきました。ちょっとヤバイ感じがしたのです。とっさにボックスの中にしまってあったクマスプレーの留め金を外しました。カチンという音が妙に大きくて響いて、男に聞かれたのではないかとドキリとします。男は近くまで来ると早口に何か言ってキョロキョロしています。こちらも何を言っているのかわからず”んん?”としていると”マネマネマネ”と言いながらガソリンタンクの上に乗せたバッグに手を入れようとしています。

僕は思わず”でた〜山賊だぁ〜”と自分でもわかりませんが笑いながら言ってしまいました。相手が驚いてこちらを見ます。すかさず僕はクマスプレーを彼に向けてブシューと噴射しました。彼は一瞬の間をおいてのけぞり顔を抑えています。ヘルメットをしていてもものすごい臭いが鼻をつきます。すかさず飛び退きました。彼はゴロゴロと転がり道路脇の草むらに落ちていきます。モロに顔面に食らったのですからたまったものではないでしょう。何か叫んでいますがこちらも焦っています。以前メキシコで追いかけてくる犬にぶちかましたクマスプレー。威力は抜群です。出してあるカッパを慌ててボックスに突っ込み、バイクに跨ります。鍵がうまく回らず焦ります。エンジンをかけて一気に走りました。100mほど行ったところでバイクを止めて後ろを見ます。仲間らしき人影も見えず、男の姿も見ることができません。この時になって急にドキドキと早鐘を打つ心臓の音に気がつきました。後ろから車が走ってきます。仲間かもしれないと体が固まります。車は僕の脇を通り過ぎて行きました。

”戻って確かめたい””写真を撮りたい”衝動に駆られますが、こんな時は逃げるのが一番です。”おちつけー、おちつけー”と自分に言い聞かせながら随分と走りました。町が見えてきても怖くて止まることもできません。そのまま一気に宿泊地に向かいます。ホテルを選ぶ余裕もなく目に付いたホテルに飛び込みました。バイクから荷物を降ろし、駐車場の奥へ持っていきます。見られないように壁際に駐車してからシャワーを浴びてホッと一息つくことができました。

あの男、果たして山賊だったか?物乞いだったかも?イヤイヤあれは絶対やばかったとベッドの上で考え込んでいるうちに寝てしまいました。気がつくと夕方、よほど疲れていたのかもしれません。突然部屋ドアがノックされました。びっくりして恐る恐る開けるとホテルのフロントがそろそろお金を払ってくださいと申し訳なさそうに言いました。僕はごめんごめんと言いながら彼に宿泊費を払いました。

グアテマラ初日のイベントは予想外に盛りだくさんでした。まさかの事件にまだドキドキしています。ホテルに着いてから部屋で気がつくまでの記憶が曖昧です。どうやって部屋に荷物を運んだのか、宿泊代を払わずにさっさと部屋に入れたのか、荷物を見るときちんと並べておいてあるところを見るとどうやらホテルの人が運んでくれたようです。リアボックスを開けるとカッパもちゃんと入っています。スプレーの留め金を入れ直しました。振ってみると2回の使用でほぼカラになっています。カナダ、アラスカでも使わなかったのに中米に来て2ヶ月でなくなってしまいました。怖い動物はクマではなく犬や人でした。それにしてもあんな場所で偶然とはいえ人が出てくるとは驚きです。彼は何者だったのでしょうか?出来心でやったことなのか?待ち伏せをしていたのか?果たして本当に山賊だったのかさえわかりません。でもカネカネと言いながら人のバックに手を突っ込もうとする輩であることは確かです。あんなのがウヨウヨいるかと思うとこの先どうすればいいのかと途方に暮れてしまいます。

image imageホテルを出て散歩するとグアテマラ人は背が小さくてみんな僕より小さいように見えます。ベリーズの人のようなフレンドリーな感じではなく少し引いたような印象です。そんな彼らとあの出会った男のギャプが大きくてますますわからなくなってしまいます。グアテマラは僕にとって大切な目的地の一つですこれからこの国でスペイン語を習わなくてはなりません。そんな国に来て初日からとんでもない洗礼を受けた僕。ちょっぴり自信喪失です。

これまでスリや喧嘩、悪質タクシードライバーなどいろいろ経験しましたが今回はダントツです。一歩間違えればさようならだったでしょう。そのうち海外で起こる危険なことについて書いてみようかなと思います。
ともあれグアテマラです。旅に出てから1年が過ぎました。フィリピンから始まった僕の旅は2年目に突入です。冬を過ごすことなくきましたがベリーズの国境あたりから涼しくなりました。夜はひんやりとしています。これまで海岸線で過ごしてきたのでちょっと寒いくらいです。ホテルのロビーにはクリスマスツリーが飾られ、教会からは賛美歌が聞こえてきます。もうクリスマスなんですね。今年のクリスマスはどこで過ごすのでしょうか。ケーキもケンタもナシですが不思議とこの季節、心がざわつきます。

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グアテマラへ いきなり山賊遭遇か?」への3件のフィードバック

  1. あおき

    無事で何よりです。
    戦闘態勢に入る素早さがすごいですね。
    くまスプレー補充しなきゃですね!

    返信
  2. 古川

    本当に無事で良かったです!!!
    熊スプレーの威力って本当に凄いんですね…取り扱ってたものの半信半疑でした(–;)

    返信
  3. HIDEKI 投稿作成者

    あおきさん 古川さん
    明らかに様子がおかしい人ってわかるもんですよ。
    ちなみにこの辺りにはクマはいませんので、クマスプレーは手に入りません。大切なのは安全を確保することで撃退ではありませんよ(笑)カナダのレンジャーもクマのパーソナルスペースに踏み込んではいけないと言っていました。
    しかしキャンプ系アドバイザーが二人揃って反応するとはさすがはアウトドア娘です。しかも興味の対象がスプレーにしか向いていないところが薄情さをかもしだしてますね〜www “無事でなにより”というお言葉がとってつけたように見えるのは気のせいでしょうか(笑)
    ちなみにクマスプレーの威力はホントにすごいですよ。カプサイシンだったかな?が原料で自然とクマに優しい原料でできています。あれだけの威力で優しさもへったくれもありませんが(笑)

    商品知識として、使用方、注意事項は次のとおりです。
    山賊(クマ)が10mほどに近ずいたら後退りながらクマ(山賊の場合はバレてしまいます)との間にスプレーして警告します。それでも近づいてくるようであればさらにスプレーして酷い目に遭うぞと再び警告します。最後は足を止め山賊(クマ)を十分に惹きつけ、約2mの圏内で思いっきり噴射です。この時、風向きを考慮しないと自らも被害を被り動けなくなるので注意が必要です。噴射時は息を止めスプレーを吸い込まないように注意します。また山賊(クマ)がひるんだ隙に速やかにその場から離脱します。
    くれぐれも人に対して使用してはいけません。購入時は犯罪に使用されるのを防止するために身分証明が必要です。開封後は速やかにお召し上がりください。

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