キューバで釣りして と タクシー

共産圏で釣りをする

釣り道具を持ってきました。メキシコでほとんどの在庫を失ってしまった僕は友人に頼んで釣り道具を日本から運んでもらいました。今回キューバまで届けていただいた数々の品、心より感謝いたします。
IMG_6319 さてキューバでの初釣りにチャレンジです。モロ要塞の前に陣取り第1投。すぐにきました。サヨリかカマスの子供みたいなやつです。持ち上げようとしたら口が折れて落ちてしまいました。見慣れない東洋人が釣りをしているので地元の釣り人も興味津々です。僕のルアーを見せてくれとせがんできます。皆口々に綺麗だ、本物みたいだと感嘆の声をあげます。僕が使っている竿やリールを見てみなんで話し込んでは何やらワイワイとしていて楽しそうです。僕に魚がかかると皆がジッとこちらを見るのでえらく緊張してしまいました。次々に魚をあげるのに驚いている様子です。たまにカサゴのような魚やフエフキダイに似た魚が釣れると欲しそうにしているので少し小さいけれどあげたら大喜びです。

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彼らの使っている道具が気になった僕は見せてとお願いすると快く見せてくれます。必死に説明してくれますが全然わかりません。木製の飛ばし浮きから伸びたハリスには釣り針にビーズとパイプが通してあってその針を彼らはルアーと呼んでいます。質素でゴツい仕掛けですが理にかなった仕掛けです。かなり高速で巻いているのでゆっくり巻いたらと聞くと無くなっちゃうだろと言っていました。彼らにはとっても大切な釣り道具です。無くしてしまうのは忍びないのでしょう。その気持ちよくわかります。魚は欲しいけど大切な釣り道具は無くしたくない。子どもの頃、初めてブラックバス釣りに行った時、同行した岩下くんのルアーが引っかかってしまいました。彼はお小遣いを貯めてやっと買えたルアーを救出するために素っ裸になってアオコだらけの湖に入って行きました。結局ルアーは回収できず全身緑色に染まった彼はものすごい異臭を放ち、帰りのバスの中でうつむいていました。でもその理由は彼が自分が臭いからではないことを僕はわかっていました。彼は大切なルアーをなくしてしまったことが悲しくてうつむいていたのです。僕らは無言で終点まで揺られていました。彼らもきっと同じ思いなのでしょう。釣り人はいくつになっても子どもの心を忘れません。物を大切にする心。僕はまだ十分に取り戻せていないのだと反省しました。

IMG_6313翌日、釣り具が到着しました。早速それらを持って岸壁へ向かいます。みんな夜光パイプをつけたウキを珍しそうに見ています。ドンという手応えが伝わりフエフキダイが釣れました。写真をとって逃がしてあげます。やはり日本製のモノは飛び抜けて優れています。道具の差がここまで釣果の差となって現れるのを経験したのは初めてかもしれません。メイドインジャパンの名声が釣具の世界で轟渡っている理由がわかります。暗くなり大型の魚が入ってきてボイルがあちこちで始まりましたが同時に雷がゴロゴロとしだしたので引き返すことにしました。

IMG_6635IMG_6639バラデロでも釣りをします。3時には目が覚めてしまい。そそくさと準備をして出かけます。遠浅の海なので期待はしていませんでしたが爆釣です。アジやエソが投げるたびに釣れてきます。20センチにも満たない小物ですが、その釣れっぷりときたら自然に笑いがこみ上げてきます。時たまカマスやスナッパーが掛かります。1度だけ大きいのがきましたが、姿を見る前にバレてしまいます。

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昼間海に潜り魚の正体を探すとギンガメアジでした。日本ではメッキと言われる死滅回遊魚です。でもここのは大きくて40センチ近くあります。群れで回遊していたのでチャンスはありそうです。夜釣りにも出かけます。今度はスナッパーが中心となってやはり爆釣です。”豊饒の海”まさにそんな言葉がぴったりくるキューバの海。日本から持ってきた道具では大した釣はできませんが、それでも大満足することができました。それは釣だけにとどまらず、観光客を相手にしない一般の人々との交流ができたことでもあります。ハバナの釣り師、バラデロの漁師、声をかけてきた観光客や子供たち。国の主義主張が違っても全く変わることのない人々との会話は僕の人生をまた一つ豊かにしてくれました。

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釣り自体はいつもと変わりません。これだけはどこの国でやっていても日本の感覚と全く変わらず素のままの自分に僕は不思議を感じています。水を前にすると周囲のモノは全く気にならなくなり、日本の川や海で釣りをしている時と何も変わらないのです。時間の経つのを忘れ、最後の1投を繰り返します。釣り人はこれが最後の1投だとなんども心の中で唱えつつ永遠と繰り返すのです。だから後日、武勇伝を語る時、あの時は最後の1投で奇跡が起きたと言えるのです。僕ら釣り人は嘘つきです。釣りの話をする時は昨日の話か明日の話ししかしません。過去や未来はあっても現在は語ることができないのです。”昨日までは釣れていたんだよ””明日はきっとよくなるよ”この二つは是非ともスペイン語で覚えておきたい文です。

 

IMG_6630キューバで釣りが出来たことは大きな思い出となりました。老人と海の舞台にもなったこの海で釣りをしているとたくさんの人から声をかけられます。それはいつもと違います「どこから?」「休暇?」などというお決まりのことは抜きにしていきなり「釣れた?」と聞かれるのです。僕はこの瞬間が大好きです。人種や国の違いなく世界共通であるこの言葉はとても大切なことを意味しているように感じるのです。自己紹介抜きにあっという間に釣り談義が始まり、道具や釣り方、そこで釣れる魚のことを言葉もわからない二人の釣り人がまるでテレパシーでもあるかのように意思の疎通が出来てしまうのはどうしてなのでしょう。あっという間にそこにいる人たちに受け入れてもらえるこの趣味が持つ力は本当に絶大です。キューバでもそれは同じでした。釣れた魚をあげると”明日は何時にくるのだ?””朝ならなあそこだ””明日もくるのか?””それはいくらするんだ?売ってくれ””あれは釣ったか?”この魚を知っているか?”僕はスペイン語をまだ十分に理解できないのに彼らが何を聞いているのかわかりました。なぜって、その瞬間僕らは少年に戻っているのです。大きな太鼓腹のおじさんも、頭の禿げたおっさん、葉巻を食えた爺さんもみんなが目をキラキラさせています。もちろん僕もです。ある日、先生が連れてきた転校生のように彼らは僕に興味津々、同じ趣味を持っていればそこから話は盛上がり、まるで前から友達だったかのように急速に打ち解けられるのです。空港で”これはなんだ”と竿が入った入れ物を開けろと言われました。僕が”ポル ペスカード”(魚のため)と答えると”あー”と言って中身も見もせずすんなりパスです。こんなんでいいのか?と不安になりましたが、釣り人に悪人はいないのです。

 

タクシー

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今では博物館でしか見れない車が現実の世界に走っています。シボレーを中心にソ連のラダやモスコヴィが走りまくっています。東ドイツ製のトラバントも探しましたが残念ながら出会うことはありませんでした。1930年代から60年代まで生産されたアメリカの車が目白押しです。大きな羽根がついたオープンカー、ノーズのでかい顔のような車からはギャングが機関銃を持って降りてきそうな雰囲気です。ポップな塗装は見ている者にノスタルジーを感じさせます。ソ連製の車は無駄がなくどれも同じ形です。小型化され効率を重視しているその姿はアメ車とはあまりに対照的ですが、味があっていいのです。おそらくほとんどの車はパーツを入れ替えたりしているのでしょう中にはソレックスのでかい音が出ている車もありました。内装はくたびれてやっつけ仕事で直したもの、今でも新品同様ピカピカにしたあるものまで多種多様です。繰り返し塗装しなおしているのでしょうが古い塗装の上から重ね塗りしてあるので塗装自体の肉厚があり、それが逆にいい感じになっています。観光資源の一つとして活用されているこれらの車たちですが、ドライバーがいけません。タクシーとして運用しているので、かなり値段をふっかけてくるのです。彼らは外国人がお金を持っていることを知っていて、かなり強気な商売をしています。おそらく観光客が今後増えていくと東南アジアのタクシーのように観光客とトラブルを起こし、社会現象化するようになりそうです。どの国も成長の過程で経験する軋轢ですが、この国はまだその手前にあります。

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自転車タクシー

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IMG_6768三輪車を大きくしたような後部座席に二人分の座席をつけた自転車タクシーも走っています。その形からおそらく中国から来たものではないかと思うのですが確かなことはわかりません。道を歩いていると”タクシー”と陽気に声をかけてきます。大抵はボッタクリの値段ですが、市民も利用しているところを見るとかなりポピュラーな移動手段なのでしょう。本当の値段を知ることはできませんでしたが、あのオンボロ自転車に人を2人も乗せて漕ぐのは暑いキューバでは大変な仕事だと思います。速度はゆっくりですが風が快適です。旧市街をのんびりと見て回るには一番いい乗り物です。やはり彼らも英語を巧みに話します。観光客相手の商売をする人々がどこの国でも英語を話すのを見ていると日本のことに思いを馳せてしまいます。数年後に開催されるオリンピックでは海外からたくさんの人がやってくるでしょう。彼らが使う言語は英語です。非英語圏の国に住む人々が頼るのは実はこうしたドライバーたちです。ドライバーたちは英語を理解することを知っているのです。当然のように日本にやってきた外国人たちは空港でタクシーを捕まえようとするでしょう。ところがせっかく乗ったタクシーの運転手は全く理解してくれないとわかったら彼らは高いお金を払うタクシーを利用しないでしょう。安く早いバスや電車が非常に発達している日本でタクシーが対抗できる手段は英語だと思うのです。たくましさに欠けるけど決してボラないタクシーと多少ぼるけどコミュニケーションが取れるタクシーあなたならどちらを利用しますか。

馬車タクシー

東欧の街でよく見かけた馬車と同じです。蹄鉄が奏でるカチャカチャという音は旅情を誘いますがこれまた高くて利用したいとも思えませんでした。彼らのあのボッタクリ感覚は一体誰が教えたのでしょう。もう少し正直な商売をすればもっと観光客は利用するはずなのに、まったくそういった思いにいたらないのはどうしてなんだと考えてしまいます。

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