DANA DESIGN BRIDGRE 66ℓ

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「DANA DESIGN」
デイナ グリーソン氏率いたアメリカ頑固親父のクラフトマンシップが詰まった「DANA DESING」は2006年に幕を閉じました。独自のフィッティングシステムはグレゴリーと並び称される素晴らしいもので、背中に吸い付くようなフィット感に多くのアウトドアマンが魅了されました。
僕がこのバックを知った時は既に日本では手に入れることが出来ませんでした。伝え聞くフィット感と機能的なデザイン、そしてなによりロゴになっている「LEAPING FOOL」バックパックを背負い、跳ねるように歩くシルエットが気に入りました。アメリカのサイトをさがすと少し在庫がありました。慣れない英語での発注。初の個人輸入をなんとかがんばって買うことが出来ました。フェデックスで届いた大きな梱包を開けると2つのバックパックとともにアメリカの匂いがフワッと拡がりました。「BRIDER」と「GLACIRE」僕は一刻も早くこのバックパックを担いで旅に出たくなりました。少し前から気になっていたロングトレイルという、どうやら登山とは違うらしいトレッキングなるものに行こうと思い立ち、荷物をパンパンに詰めて家を飛び出しました。
信越にある某有名トレイルがまだ仮開通だった頃、僕はパンッと張ったデイナデザインのバックパックを背負い、自慢げに新宿のバスターミナルでバスを待っていた。当時一番安く行けたのが斑尾高原に向かう定期バスだった。M峠から入ろうと思っていた僕は途中で降ろしてもらおうと頼んだが、「バス停ではないから」と断られ、終点で降ろされた。駅まで歩こうとする僕に、バスの運転手が「どこまで行くの?」と声をかけてきた。K駅までと言うと、少し間をおいて「バスに乗りな」とにこりと笑った。
運転手は僕を峠の入り口まで連れて行ってくれた。そのうえ止まっていたトラックに峠まで乗せてくれるよう頼んでくれた。トラックのおじさんは「ずいぶんと重たそうだな、気いつけて行けよ」と優しい声で送り出してくれた。
幸先の良いスタートだと思ったのもつかの間、歩き始めてすぐにバックパックの重さが肩にのしかかってきた。禁止されていた野宿を企んでいた僕の装備は軽く20kgはあった。悪だくみのバチかその重さは想像以上に足取りを重いものにした。暗くなる頃にやっとテントを張れる場所を見つけ、重たい荷物を降ろすと肩にアザができていた。

翌朝も荷物の重さに喘ぎ、息が上がった。肩や腰がギシギシと悲鳴をあげて僕はついにパックを放り出した。「なにが最高のフィット感だよ、もー」と荒くなった息とともに文句を吐き出した。地面に転がるグレイシャーを見下ろして考えた。なにかが間違っていた。理解はできたがどうすればいいのか迷っていた。ここできちんとしなければこの旅は大失敗することはあきらかだった。
僕は覚悟を決めて全てを見直した。背中に入ったフレームを見ると少し曲がっている。荷物の重さでフレームが背中にそったカーブをわずかに描いている。背中にあうように曲げては背負うことを繰り返した。高さ調節を済ませウエストベルトをセットし直した。1時間以上試行錯誤して再び荷物を入れて背負ってみた。グレイシャーは身体の一部となり、僕のシルエットは「飛び跳ねるバカ」に変わった。

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4日間の旅を終えた僕は、駅で列車を待つ間もバックパックを降ろさなかった。背中に吸い付くような感触をまだまだ味わっていたかったし、何より肩ではなく背中にかかる重みをまだまだ楽しんでいたかったから。このバックパックさえあれば世界中どこにでも行そうな気がした。

 

今回の旅に持って行くバックを考え始めた当初は、コロコロ付きのものしようか?グレゴリーにしようか?と悩み探しまわりました。軽量化を重視する今風のバックパックはどうにもシックリしません。これから一緒に旅をするバックパックは空港職員の乱暴な扱いを受け流し、荒野と塩湖で埃と塩にまみれ、アンデスの高地で雨雪にされされ、パタゴニアの強風をものともせずに僕の所帯道具を一手に引き受けてくれ、一緒に飛び跳ねることが出来る質実剛健・良妻賢母であり、スペイン巡礼で800kmを一緒に歩いてくれる良き友人であって欲しい、健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを助け、その形ある限り、背負い続けることを誓える伴侶でなければなりません。

そんな都合のいいバックパックはないかしらと最近までずっと探し求めていました。しばらく使っていなかったDANAのことを思いだしました。押し入れの中を探します。フェデックスの箱を見つけました。中にはGLACIREとBRIDERが入っていました。ビニール袋から出して「コレだ」と声が漏れました。優れたデザイン、堅牢性、容量、使い勝手どれをとっても申し分ありません。軽量化と背負いやすさを追求したこのメーカー。古くからの幼なじみにプロポーズをすることに決めました。もちろん答えはイエス。10年越しの新婚旅行は世界一周です。

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DANA DESIGN BRIDGRE 66ℓ」への2件のフィードバック

  1. あおき

    DANAのこの飛び跳ねるような躍動感のあるロゴ・・
    アイテムはひとつも持ってないですが、
    ロゴだけ気に入ってずっと部屋に飾ってます。
    見るたびに、もっと自由に動けるんだ という気持ちになります。
    でかいメッシュポケット、使えそうですね!

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  2. HIDEKI 投稿作成者

    あおきさん
    あのロゴがいいんですよー
    性能だけなら現在のモノに敵いませんが、あのパックには持っている満足感があるんです。
    本当に良いモノだけが持っている人を満足させる貫禄があると思うんです。
    あのロゴなんですけど・・・実はもうすぐこのサイトのロゴマークが出来るんです。
    見てもパクったと思わないでくださいね・・・・・参考にしただけだけなんです・・・若干パクリぎみ・・・
    大好きなんです、すみません

    返信

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