キャンプ道具たちの感想

北米の旅を振り返って

スクリーンショット 2015-09-19 21.54.20何から何まで初めて尽くしの北米の旅は経験の連続でした。とにかくやってみなければ始まらない状況で日本から持ち込んだ道具が思った通りに働いてくれるのか不安の中でのスタートを切りました。結果としては上々です。やはり日本製のものはその性能を遺憾なく発揮するのだと改めてメイドインジャパンの凄さを知ることになりました。海外製品も使いましたが日本のアウトドアショップのメガネにかなうだけのことはありました。アラスカ、カナダ北部からアメリカの砂漠まで気温差、湿度の異なる環境下で安定した性能を発揮してくれた道具たち。使用中に感じたことや使いごごちなど僕の主観で書き連ねてみました。

テント 【アライ ドマドーム2】

アライテント(ARAI TENT) ドマドームライト2 [2人用]

たいへんよくできたテントでした。およそ50泊以上は使ったでしょうか。全室の使いやすさは青木さんのアドバイス通りとてもいいものでした。土間にはヘルメット、ブーツなど夜露に濡らしたくないものを収納していました。朝一番でヘルメットをかぶると若干湿り気を感じましたが、外に置いておいた時よりずっといい状態でした。おそらく結露したフライシートからの湿気だと思います。この密閉性が乾いた気候では仇になったようです。外国に比べると日本は多湿です。雨も多く、防水性を重視したこのテント。それが仇になって湿気がこもってしまうことになりました。もう少しテント本体との間に隙間があればなお快適に過ごせたのにと何度か感じました。こちらで売っているテントは、メッシュ地を多く使い通気性を重視した作りになっています。フライシートは雨を防ぐ最小限の大きさなので本体のメッシュと相まって結露が少なく早朝にたたんでいる人を見てもそれほど濡れていませんでした。湿気のある森の中でキャンプした時は圧倒的な差となり途中でテントをしまう防水袋を購入しました。

一方、雨にはめっぽう強く土砂降りの嵐でもテントの中は非常に快適で、下からの水の浸入も皆無でした。グランドシートのおかげもありますが、場所選びも需要な要素でした。水はけの悪い場所はすぐにわかるので、そういった場所を避ければ下からの浸水はなさそうです。生地も丈夫で汚れにくく非常に快適です。雑巾で土ぼこりを拭き取ってあげればすぐに綺麗になりました。松ヤニがついてしまったのですが、燃料のアルコールにしたしたティッシュで丹念に叩いて問題なく取り去ることができました。テント自体の渇きはとても早く朝、びっしょり濡れた状態でしまっても、夕方に張り直して30分もすればパリッと乾いてくれたのは快適性を維持する上で助かりました。

ポールの強度は通常の使用ではまったく問題ないと思います。1度竜巻(レンジャーは違うといっていましたがあれは竜巻です)に伴う強風にさらされて思いっきりテントが歪みました。そのあと若干の歪みがポールにできてしまいましたが致し方ないでしょう。スリーブにポールを通すのが乾いている時は問題なしですが、湿った状態ではちょっとイラっとするほど通りにくい時があってストレスを感じます。抜く時も同様ですがポールを回しながら抜くとスルッと抜けることがわかってからはあまり気にならなくなりました。何よりポールの長さが同じなので設営時に迷うことがありません。いちいちポールの長さを気にしなくていいいのは利点でした。

テント内のスペースについては、クマを用心して寝具以外は入れていなかったので快適な空間を確保することができました。ただ、毎日のことでしたので、天井の低さは停滞時のストレスと成りました。これについては風に対する強度の関係もあって満足するしかないのですが隣のキャンプサイトで背の高いテントを使っているのを見ると羨ましく感じました。コンパクト性と居住性は最初からわかっていたことですが、暮らすようにテント泊を続けるとわがままが出てしまいました。

前室の使い勝手はとてもいいのですが、MSR(僕のは特に)は炎が上がるので使えません。トランギアは問題なし。クマの心配がなければ調理をしたでしょう。テントから出る時に土間を支えるロープに引っかかることが何回かありました。あとはフライをかけると出入りが若干しづらく、特に筋肉痛の日は入り口の上部に背中がひっかかってアテテとなってしまいました。もう少し解放できるとさらに使い勝手が良くなりそうですが構造的に難しいのでしょうか。

総合評価
★★★★

使う場所、気象条件により使用に適したテントは変わりますが、アライテントの良さは細かいところの作りがしっかりしているところです。もう少し暑いかと思いましたが入り口の反対側についたベンチレーターがうまく機能して、涼しく過ごすことができました。強度、収納性も申し分ないのですが寝袋が結露によってテントにくっついている部分が濡れてしまうのが玉に瑕です。色も落ち着いたクリーム色なのでストレスを感じません。フライシートのグリーンも目立たないので野宿をするときに人に見つかりにくいので安心できました。

寝袋

モンベル(mont-bell) 寝袋 UL.スーパースパイラル ダウンハガー 800 #5 ロング ブルーリッジ 右ジップ [最低使用温度-2度] 1121238 BLRI R/ZIP
モンベルULダウンバガー#3(随分と昔に購入したものです。ジッパーが付いてないので保温性は高めです。今は生産されてません)
ダウンハガー800 #5 ロング

結果から言うとロングタイプの現行モデルは小さく感じました。ストレッチ機能をもたせてコンパクト性と快適性の両立を図っていますが、旧モデルと比べて間口の開放性が少なく、保温を重要視しない場合はちょっときつく感じました。寒いところが多かったので昔購入したダウンバガーの3番をメインに使用していました。これはサイドジッパーがないモデルで収納性はいいのですがちょっと暑い場所では調節ができないので使い勝手に難ありです。でもゆったりとした間口はリラックスした眠りを確保できたので今はこればかりを使っています。
一方5番のスーパーストレッチは思っていたほどストレッチしてくれない感じです。やや窮屈に感じます。サイドジッパーを開いて掛布団のように使うととてもいいのですが、ややダウンの量が足りず朝方にモゾモゾと中に入ってジッパーを閉めることになりました。生地の質感は5番の方がよくさらさらと快適です。

総合評価 #3
★★★☆☆
総合評価 #5
★★☆☆☆

カナダ・アメリカの寝袋は男女別に分かれて売られていました。男性用はかなり大きくてゆったりと寝られそうです。難点は収納。かなりの大きさになってしまいます。こちらの人は力技で全てを運んで行くので羨ましい限りです。

マット 【NEMO ZOR 20M】

NEMO(ニーモ・イクイップメント) ゾア20M NM-ZOR-20M

薄手のマットの中では収納性が一番高かったのでこれにしました。クッション性はこの薄さを考えるととてもいいと思います。ただ、連泊すると空気が抜けてしまいゴリッとした感じが地面から伝わってしまいました。穴が空いたのかと確認しましたが、それらしい箇所は見つからず、空気を再び入れれば戻ったのでバルブから徐々に抜けているのでしょう。空気を入れるのも抜くのもサッとできるのはサイズを落としたおかげです。足の部分は飛び出しますがまったく気にならない快適性を発揮してくれました。

総合評価
★★★☆☆
欲をいえば連泊しているときの空気補充がなければなおいいのです。あともう少し厚みがあればなおいいのです。どうしても使っているうちにへたってきます。中身のスポンジの再生能力が落ちてしまうのかちょっとへたり気味です。毎日ぺしゃんこになるまで空気を抜き取られてはさすがに回復も遅くなるのでしょう付属の収納袋がかなりタイトにできているのが原因です。もう少し余裕があってもいい気がします。

まくら 【NEMO Fillo】

Nemo Equipment 2012 Fillo Pillow (Green) by Nemo [並行輸入品]

これの快適性は四国お遍路の時に使用してからとても気に入っています。マクラは快眠にとても大切なので自分に合ったものを見つけるのが大変です。空気とスポンジ、背面に着いたネットに服を挟めば好みの高さに調節出来るのと側を外して洗えるのが利点です。

総合評価
★★★★☆
まくらはそばがら一筋でしたがアウトドアではちょっと無理です。正直あまり期待していなかったのにコレは大当たりでした。少し小ぶりですが収納も簡単で今では欠かせない旅の友になっています。

椅子 【Helinox】

ヘリノックス コンフォートチェア HELINOX [ ラグーンブルー ]
あまりゆっくり座ることがなかったので実力のほどを知るほど使っていません。カナダ・アメリカのキャンプ場にはテーブルとベンチがありました。一度座ってしまうと根が生えてしまって椅子を出そうという気になれません。1日ゆっくりとキャンプ場で過ごせるならゆっくり椅子に腰掛けもしますが長距離移動で疲れた体では食事が終わり次第テントに入ってあぐらをかいてしまうのが常でした。物価の高いアメリカ・カナダではあまりゆっくりもしていられないのです。これからいく中南米は少しゆっくりと移動ができればと思っています。でもサソリにクモ、ヘビなどの強敵と治安の悪さが立ちふさがります。一体どこまで本当の話なのかわからないことだらけです。行って確かめるしかありません。椅子の出番は果たしてあるのか、今後に期待です。

出番のなかったもの

タープ

MSR E-WING 37149
雨の日のために用意しましたが、使うことはありませんでした。日陰作りや雨天の撤収、寝袋だけでの野宿にも使える凡庸性があるので持っていくことにしました。

シュラフカバー

モンベル(mont-bell) 寝袋 ブリーズドライテックU.L.スリーピングバッグカバー ワイド バルサム 1121028 BASM
使用は一度、アラスカでの野宿で使いました。結露が思ったよりは発生しないので普段は使っていません。今後安宿でのノミ対策にと思っていますが防虫シーツがあるのでいらないかもしれません。

防虫シーツ

COCOON THERMOLITE SILKWEIGHT TRAVEL SHEET (VOLCANO GREY) (Parallel Imported Product)
安宿で何回か使用しました。虫が気になるよりは寒さ対策で使用することがありました。シーツのみのベッドなどの場合、寝袋か防虫シーツが必要でした。

以上が住環境での感想です。極端なことをいえばテント・マット・シュラフがあればあとはいらないのかもしれません。それを言っては身も蓋もないのですが、”あれば便利はなくてもいい”この言葉を最近やっと分かるようになってきました。僕は自分のことをミニマニストだと思っていましたがまだまだ欲望から解放されていなかったようです。

炊事道具
トランギア

trangia(トランギア) ストームクッカーS・ブラックバージョン TR-37-6UL 【日本正規品】
これは今まで使ってきたコッヘル・バーナーの中では1番の使い心地です。アルコールバーナーの威力は想像以上のものでした。特に風の吹く中での使用はガソリンのMSRを凌ぐ使い心地です。静かで火力も申し分ありません。Lサイズを使用していて使い心地も申し分なかったのですが、あまりに大きく重いのでアラスカでSサイズを購入しました。一人分であれば十分です。吹きこぼれがあって若干使いにくさは出てしまいましたがそれでも気に入っています。
燃料のアルコールが1杯で約20分ほど使用できます。ただし風防を使うと燃焼効率が上がるので若干短くなってしまうのが玉にキズです。1リットルの燃料缶で約1週間分、探す手間を考えると1度に2缶買うので場所と重さが気になります。それと欲を言えば鍋蓋が欲しいところです。
アルコールは薬局やバイク屋さんで手に入ることが分かったので南米にも持っていきます。パタゴニアの強風下で使う日を楽しみに。

総合評価
★★★★☆
風防のパーツのかさばりさえなければ本当にいいものなのに、収納時の大きさに泣いています。重量はそれほど気にはなりませんが限られたスペースをかなり取ってしまうので困ります。発売以来ほとんど形が変わらず息の長い製品だけあってなるほどと唸る出来栄えですがもう少しなんとかお願いしますと言いたいところです。台座の部分を半分にすれば軽量化を図れるでしょうし鍋を置く部分もあそこまで深くしなくても火力は十分だと思うのです。

ヤカン

130-41_1-2シートゥーサミットから出たシリコン製のヤカンを買いました。折りたためて収納製に優れているのとトランギアのスタッキング相性が良かったからです。焚き火での使用はできませんが、燃えてしまうこともなく気に入っています。シリコン製のこのヤカン、緑色がキャンプサイトに花を添えてくれます。キャンプで使う炊事道具は銀色や黒ばかりで味気なかったのですがこれが加わってからはちょっと華やかになりました。思ってもいなかった効能です。難点は価格、少し高いので鍋も欲しかったのですが断念しました。

総合評価
★★★★☆
コレはなかなかの発想です。鍋も使ってみたいのですがトランギアでの使用はちょっと無理そうなので諦めています。MSRしか使えないようであれば容量もあってかさばらないコレはとてもいい炊事道具になるでしょう。取っ手が付いていないのでラーメンなどはちょっと苦労するかもしれませんが非常に魅力的な製品です。

その他の便利グッズ

スノーピーク たねほおずき

スノーピーク(snow peak) ソリッドステートランタン たねほおずき ホワイト ES-040WH
このランタンは便利でした。テントに吊るしてもよし水を入れるポリタンの上におけば明かりが広がり夕食のときに十分な明るさを確保できます。光量を調節できるのでテントの中でくつろげます。シェードがシリコン製なのでテントの天井につけたままで畳んでしまっても壊れることなく使い勝手のいいライトです。

総合評価
★★★★★

電池の持ちも申し分なし、日本を出るときに変えてからこれまでずっと使っています。最近ちょっと元気が無くなってきたので交換していくつもりです。

MSR NANO

PackTowl(パックタオル) Nano S 29705
当初はまったく出番がなくちょっとがっかりだったこのタオル。速乾性と吸水性を売りにしたものです。バックパッカーからの評判も上々で期待していたのですがその座を手ぬぐいに奪われてからはまったく出番がありませんでした。身体を拭いたときの肌触りはやはり手ぬぐいにはかないません。一度濡らしてきつく絞った状態から乾くまでの時間を競わせたところなんと手ぬぐいに軍配が上がってしまってからは荷物の片隅に追いやられてしまいました。捨てるにももったいないのである朝テントの結露を拭うために使ったとき、このタオルの本領を発揮することに気がつきました。化繊のテント生地との相性がいいのかとにかくよく吸い取ってくれます。使い終わったらバイクのネットに押し込んでおけば風であっという間に乾きます。思いもよらない使い方で復活を果たしたこのタオル、なくてもいいけどあったら便利を見事に体現してくれました。

総合評価
★★☆☆☆

性能の良さは認めますが、タオルとしては使い心地がイマイチでした。新たな使い道に気がつかなければお蔵入りしていたでしょう。バスタオルの大きさも用意しましたが1度も出番のないままサンディエゴで友人の元へ引き取られていきました。移動の際のブランケットや着替えのときに使えるかとも思ったのですがおそらく出番はなさそうです。小さい方はバイクのネットにぶら下がったままかなり雑に使われていますがさすがはMSRだけのことはあります。

水筒 山専ボトル

サーモス 山専ボトル ステンレスボトル ライムグリーン FFX-900 LMG

毎日、カナダ・アラスカでは毎日お湯かコーヒーを入れてバイクのネットに挟んでおきました。冷えた体を温めてくれる温かい飲み物はホッとした気持ちにさせてくれました。砂漠の方にきてからは氷を入れて冷たい飲み物を確保するために使用します。いずれの場所でも非常に高性能でした。

総合評価
★★★★☆
価格と重さを除けば素晴らしいの一言です。いいものを作れば高くなり、性能を追えば重くなる当たり前のことです。バイクの旅では重さは気にならないのでいいのです。

以上が頻繁に使った装具たちです。他にも洗濯や風呂、着るものなどで重宝したものや思ったほどではなかったものがありました。それは追い追いまとめていこうと思います。気になる旅の7つ道具たちはどうだったのかそれも検証します。

 

 

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キャンプ道具たちの感想」への1件のフィードバック

  1. あおき

    ふーむ…背の高い辻さんには天上低かったですね。山では寝るとき位しかテントにいないので耐風を重視して低めになりますが、低地でのキャンプ生活には窮屈かもしれませんね。
    ストームクッカーのコンパクト収納出来るやつ、あったら私も山に持って行きたい!

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