モニュメントバレーで答え方を知る

IMG_3760「どうやってこんなのができたんでしょうね〜」とサエコさんが誰に聞くともなく言いました。僕は答えようか迷った時、トモさんが「ホントにぃ」とだけ言って頷いています。この時二人の会話が完全に成立して終わっている事に僕は仰天しました。

なんの答えにもなっていないにもかかわらずサエコさんは満足げにしているのです。質問に対してきちんと答えるべきだと思っている僕には驚きの会話です。興味を持った僕は黙って二人の会話を聞いていました。サエコさんは時折同じような事を言いますが、トモさんはそれに全く答える事なく同意するだけなのです。彼女たちには雨による浸食がどうの風のいたずらがなどといった事などどうでもいい事だと気がつきました。質問の形式をとってはいるけれど驚嘆を質問形式で表して、それに同意しているのだと気がついた時、僕はハッとしました。これが答え方なんだとわかったのです。ついにこれまでの手痛い失敗の数々の原因がわかったのです。僕はこれまでいちいち説明をしていましたが、それはどうやら間違いだったと気がついたのです。僕は新しく発見した答え方を試したくてウズウズしました。サエコさんの質問を今か今かと待ち構えました。

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果たしてチャンスはやってきましたが僕は『ええ」とだけ答えて大失敗をしてしまったようです。「ええ」という言葉は同意には当たらないようでサエコさんから「ヒデさん、そういう時は素直に”ハイ”と答えなさい」とピシャリと言われてしまい玉砕です。僕は困り果ててしまい。素直に白状しました。僕は職業柄感情を表に出さないようにしてきました。心の動揺が仕事のパフォーマンスに悪影響を与えると思ってきたからです。長い年月の間に僕は自分の感情を素直に表す事が出来なくなってしまいました。嬉しい時も悲しい時もいい事悪い事全部の場面で同じように過剰な反応をしない事が当たり前となり、よく「怒ってます?」「つまらないですか?』「話したくないの?」と聞かれていました。僕は言い訳に終始するしかありません、いつも説明してしまい益々泥沼にはまり込んでいました。

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旅に出るために英語の勉強をしている時、外人が「ホントに?」「ワオ」などと言い、説明抜きに自分の意見をパパッと言って会話を続けられる事を羨ましく思っていました。彼らは子供の頃から人の話を聞く事、自分の意見をはっきりと言う訓練を自然と積んできています。人の意見を聞きそれを受け入れた上で自分の意見をキチンと言う事はとても大切な事なのです。フィリピンでも先生たちはとても自然にそうした事が出来ていました。僕はなんとかそれを真似したくて頑張ってはいますが難し事です。

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日本では人と違う事は間違いという考えがなんとなくあります。答えは常に一つで間違えば人に遅れを取ってしまう環境化で育った日本人は常に間違えていないかを疑う気持ちが強くなっているようです。そんな中、女性は感情と共感という武器を手に入れたのです。人と同調する事で連帯感を共有しつつも自分の考えを持つという離れ業をやってのけるです。理屈や倫理を重んじる男性にはわかる事のできないニュアンスを敏感に感じ、独特の世界観を手に入れたのでしょう。学校のトイレやグループ行動ができる女子のことを男子は不思議に感じています。僕もまた理解できていませんでした。 彼女たちは一緒にいる時に言葉に出して同じように感動したり、賛同したりする事で意思の疎通を図る能力を身につけるのでしょうか。真面目に答える事だけがすべてではないのです。世の男性諸君しかと心に留め置いておくべし。”男って・・・”とか”だから男は”という言葉はこうしたところから発せられているのだとはわかりましたが、彼女たちが満足するような答えを見つける事は至難の技のようです。僕は不用意に声を出さないように気をつけなければならないと肝に命じました。

 

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