よろず走り書き8

バイクの旅は厄介だ
imageimage image

 

 

 

 

切れたヘッドライトの交換作業を8時から始める。一筋縄ではいかないのはわかっていたが、12時を過ぎても終わらない。電球一つでこうである。フェイスブックで泣きつくとたくさんの方からアドバイスや励ましをいただくがどうにもできない。時計を見ると2時近い。これではマズイと諦めてバイク屋さんへと行くことにした。法外な工賃を要求されるかと思ったが予想より遥かに安い価格でオイル交換まですることができた。バイクの走行距離はすでに15000キロを超えている。僕が日本で車だけれど走る距離は1年間に5000キロ行かない。それを考えればたったひと月余りの間に3年分も走ったことになる。バイクの整備も毎日の点検にオイル交換などの定期点検、そして今回のようなイレギュラーな故障などやることは多い。機械ものなのである程度は仕方がないが、こうも走る距離が多いとその分整備も頻繁になり厄介なことこの上ない。習った少ない知識では対応しきれず、毎回右往左往してしまう。快適ではあるけれどバイクの旅は厄介だ。簡単な作業すらできない悔しさともう少し整備に強くならないといけないとの思いが強くなった。経験としてはとても良かったができれば2度とこのような思いはしたくない。整備を終えホテルに戻ったのが5時。疲れ切っていたがせっかくの観光地。少しは見てみたいと街に出ることにする。

意地の観光
せっかくソルトレークシティー。多少のトラブルで観光を諦める訳にはいかない。モルモン教の聖地なので教会へ行ってみたい。小田原にいる時に地元で英会話を学べないかと探した時に見つけたのがモルモン教会で毎週水曜日に開かれる無料の英会話教室と小田原観光ガイド研究会だった。モルモン教というと勧誘がしつこいとかあまり評判がよろしくないが、こと小田原に関しては一度も勧誘を受けたことがない。最初に宗教は持っていないし入る気もないと言い切ったのがよかったのかもしれないが、楽しく会話をすることが出来た。アメリカからやってきたネイティブと話せることは大きなチャンスだったし、彼らはちゃんとレッスンをしてくれた。彼らのほとんどはユタ州出身で大家族を持っていた。そんな彼らからソルトレイクシティの話を聞いていたので興味はあった。

image image image

 

 

 

 

トラムに乗り街中へと向かう。やはり都会では公共交通機関がつかいやすい。この町には4つの線があり色で分けられている。緑のラインの駅がすぐ近くなのでまっすぐに向かうことが出来た。駅を降りるとすぐ目の前が教会。中に入るとインフォメーションがあり料金が必要か聞くとあの独特の笑顔で全てがタダですとにっこりと笑って答えてくれた。早速目当てのオルガンをみに行く。

imageimage image

 

 

 

 

世界最大級のパイプオルガンは鳴らなかったがその大きさはちょっと驚いた。きっと素晴らしい音色を出すのだろう。
すぐに胸に名札をつけた姉妹がハローと声をかけてきた。彼女の胸にはベトナムの国旗が付いている。日本人だと話すと日本語で話し出した。ちょっと驚いたが彼等の言語能力はものすごく高い。ちょっとイイですかぁと言わないので少しがっかりしたが、パイプオルガンのことを聞いてついでにオススメのレストランを聞くとあの笑顔とともにここを紹介してくれた。伝統的な料理が安く食べられるという。

モルモン食堂
Bringham’s homeが正式名称だと思う。小洒落た建物の中に入る。メニューは次の通り
Sun Dried Tomato Chicken $10″99
Roast Beef with a Mushroom Sauce$10″99
Pork Pot Pie $8″99
Lion House Salmon $12”99

image image image

 

 

 

 

image image image image image

 

 

 

 

 

 

 

 

サーモンを食べたかったが、時間がかかるというのでチキンにした。サラダも頼む。

冷たいトマトに新鮮な野菜にベリーのドレッシングとホースラディッシュのドレッシングをたっぷりかけておもいきり頬張った。何より嬉しいのは冷たいこと。常温の野菜ばかり食べてきたのでとても美味しく感じる。冷たさは旅人には貴重だから。ベリーのドレッシングはとても美味しくいつか作ってやろうと思うほどであった。ここのオススメはロールパン、一回払えば何個でも食べられる。焼きたてのパンに自家製バターを塗って食べる。熱々のフワッフワとはこのこと、これは美味しい!アメリカで初めて上手いと思った料理だった。合掌。

大満足の食事が済んで気を良くしたので隣にあるBeehaive Houseに入る。ここでもまたあの笑顔で迎えてくれる。アメリカ人と中国人の二人がこの家の説明をしていかに私たちが素晴らしいかを力説するのにはちょっと参ったがたわいもない会話は本当に楽しませてくれた。宗教という枠組みを抜きにすれば彼らは本当に話やすい。フレンドリーで分かりやすい英語を使う。小田原でのことを話すと彼らは喜びなおさらサービス精神旺盛となり1時間もたくさんの話を聞かせてくれた。

信心を持つことはとてもいいことだと思う。日本でも田舎のおばあちゃんが手を合わせありがたいというのを見るとホッとする気持ちになるのと一緒だ。モルモン教は世界的に見ると異端だが、それでも彼らの親切心は宗教に関心のない若者より数段上だ。日本の政治系宗教団体もそうだが何故人はいいのにこと信心のことに関することとなると執拗に誘うのかが理解できない。それだけでかなり損をしていると思うのだが老婆心であろうか。

ノーヘルで走れる州
ユタ州ではバイク乗りはヘルメットをかぶっていない。信じられないことにアメリカではノーヘルで走れる州が幾つかある。あまり推奨はできないが憧れの一つである。映画トップガンでトムクルーズがノーヘルで基地の滑走路脇を髪をなびかせながら走る姿に憧れた僕はアメリカに行ったらノーヘルで走ってやろうと決めていた。安全がどうのは別として爽快感は格別であった。荷物を全て降ろして軽くなったバイクで夕暮れの街外れを走る。顔に受ける風は爽快でモーテルネオンが輝く道を走ることができて夢がまた一つ叶った。

色々とあったが、ともあれ当初の目的は果たせた。自分の不甲斐なさから十分な観光とはいかなかったが、それでも都会で観光できたのは進歩だ。バイクの整備も無事終わりまた明日から西へ向かうことができる。

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です