よろず走り書き6

下調べは重要です

image大失敗だぁと思ったが後の祭り。
アメリカ初日はのんびり入ろうと思った目論見は見事に外れてしまった。宿が見つからない。安めのモーテルを片っ端から当たるけれどもどこも満室。”電話を持っていないので系列のホテルに聞いてくれない”と頼んでも全滅。160ドルなら部屋はあるけどと言われシアトル見物と天秤にかける。どう考えても割に合わないので諦め、スタバに飛び込んだ。wifeをつなげ調べるがやはり高い。キャンプ場もない。シアトルには何があるのかしら?思い当たるのは水族館、スタバ一号店、シアトルコーヒー、アウトドアショップだけ。ワカちゃんが情報をくれることになっていたけど諦めることにした。どうも大都会はしょうに合わないのかも知れなあなどと考えたが、旅に出て初めての都会。下調べや土日にも関わらず無計画にノコノコやって来る方がいけない。深く反省するべきは自分のおこないだと戒める。
ともかく今夜の寝床を確保しなければいけないと気がつく。東を向くと山が見える。キャンプ場を探そうと走るがアメリカの高速道路はカナダと違いキャンプ場の案内がなかなか見つからない。見つけて訪ねと”テントはダメだ、車でならいい”と言われ退散。次に向かうもとても高い。アラスカにあったような公共のキャンプ場を探す。やっと見慣れたマークを見つけたのは8時過ぎ、最後の一つだったサイトに転がり込んでホッとため息をついた。テントを張って急いで食事を済ませた時にはすでに真っ暗だった。南に下り、夜が来るようになったのだと初めての気がついた。こんな調子でいたらマズイ。きっと痛い目に遭うと反省しながらウイスキーを飲みこんだ。

image無計画はいけません。旅慣れてきたと勘違いも甚だしいとわかりました。旅を楽しむにはそれなりの準備があるのだとわかりました。
アメリカの高速道路は怖いのです。皆さん130は軽く出してます。こちらは燃費を考えて90で走っていくしかないのに容赦なく責め立てられます。ビジターセンターを見つけて早く地図を手に入れないといけません。キャンプ場を見つけるのにこんなに苦労するとは思いませんでした。でもいいこともあります。蚊がいません。アレだけいたのにパタリといなくなりました。そしてクマの心配がなくなりました。キャンプ場のゴミ箱はクマ対策をしていません。まだすべてではないですが安心して眠ることが出来るのはいいことです。食事が充実しています。DAISOで買った食材のありがたいこと。久々の純和食のキャンプ夕食は毛羽立った心に落ち着きを与えてくれました。準備も手馴れたものです。パパッとテントを張れます。焚き火を起こすのもワケなくポッと着きます。食事も手早くすべてが熱々のまま口にすることが出来ました。なにもかにもが生活の一部として機能しています。風呂がなくても大丈夫。この一月ちょっとでこんなにも変わるんだと驚いています。今日はガソリン代の他使ったのはキャンプ場の16ドルのみ、この調子でサンディエゴまで行けるといいのですが。
明日は少し時間をとって計画を練らねばなりません。

 

振りかざす正義と守る正義
キャンプ場から出発しようとするとレンジャーが怒った風で金を払えと言う。僕は昨日すでにポストに入れたと答えてもそんなのは無いと威張って言うので、それなら確かめに行こうと言うと、すでに金は回収してある。お前は払っていないと朝っぱらから大きな声を出す。一緒に封筒を確かめると案の定僕の封筒があった。レンジャーは少し気まずそうにしながら25のAと書かないからだと言い訳をし始める。ナンバーは確かにAが付いているが曲がった字でわかりずらい。
急にレンジャーは顔を崩してなにかしら早口でまくし立てると笑った。そして隣のBへと向かった。出発されては困ると思ったのかもしれないがあれほど威高に言われたのは初めてのこと。いくら制服を着ているからといってアレでは折角のキャンプも台無しになるであろうに。アメリカ人は自分の正義を振りかざすことになんのためらいも無いのだろうか?世界の警察を自負するのはわかるが同じ制服を着ていたとしてもレンジャーはもう少し穏やか接するべきだと思うのだが。とかく制服など着ると途端に自分が強く正しくなったかのように勘違いをする輩もいるが疑ってかかるより信用していた方が自分も気持ちいいだろうにと気の毒になった。振りかざす正義はちっともいいものでは無い。
アラスカのキャンプで焚き火をしているとレンジャーがやってきて「最近、山火事が頻発しているから焚き火は禁止したのだと言う。サイトには焚き火用のマキもあり、カマドを使っていたのだが、山を守る、ひいては近隣に住む住人や動物を守るためにワザワザ、離れた所から見回りに来てキャンプサイトごとに説得している。僕はすぐに水を汲んでかけたが、彼は火が十分に消えるまで去ろうとはせず、もう一杯かけてくれと言う。言われた通りにすると彼はちょっとした苦労話しをして丁寧にお礼を言って去って行った。支払いに行った時の彼はとても柔和でクマのことや見回りをしているから安心していいと教えてくれた。とても優しい感じで仕事が好きだと言っていた。それでも火が消えるのを待つ彼の目は真剣だった。少しでも火が残ってい無いか入念にチェックしている姿はまさにレンジャーだと思った。彼にとって守るべきルールは明確で制服を着ている時にするべきことをキチンとわかっていると感じた。決して威高ではなく、それでいて有無を言わせ無い迫力があった。守るべき正義とはこんなことを言うのでは無いかと思う。

同じ制服でありながら二つの印象に残った出来事。すべての人がそうだとは思わない。でもアメリカ人の傲慢さを垣間見た気がして、僕がアメリカをあまり好きにはなれなかった理由の一つを実体験と出来たことはいいことだと思う。ただし、アメリカ人はとてもフレンドリーな人が多く、優しさと懐の深さもある国だとも感じている。自分の信条を貫く力強さは諸刃の剣にもなっているのだと気がつけばもう少し世界から好かれるであろうに。

これぞアメリカ
地図を見るとまっすぐな線が引いてある。州境かと見直したがどうやら道のようだ。差し掛かった所でメーターを見る。距離を確認してから前を向くがずっと真っ直ぐに伸びた先は逃げ水にもやって車が歪んでは消えていく。ただひたすらに進むうちにだんだんと距離感がなくなりスピードにもバカになってしまいいったい自分がどんな速度で走っているのかもわからなくなる。10キロ20キロと続く道に驚いた。どこまで行っても同じ景色だ。穀倉地帯の真ん中を上下にうねりながらひた走る。30キロを過ぎた。民家はたまにあるがいったい隣まで何キロ離れているのかさえわからない。こんな同じ風景で自分の家がわかるのかしらと他人事ながら心配してしまう。間もなく40キロになろうかという時ほんの少しだけ道が曲がった。町の真ん中を通すように議員さんの助言があったのかはわからないが見事に町を二分するように道は貫いていた。この道を計画した人に思いを馳せる。きっと木っ端役人が上司に安く道路を作る案は無いかと聞かれ「真っ直ぐに作れば最短だから予算削減になりますよ。なーにこの辺には牛くらいしかい無いから誰も文句なんか言いませんよ。ここからこういう風にここまで。如何ですかいいでしょう」と得意げに言ったのだろう。上司はそのまた上司に同じように言って自分の手柄にしてしまい、部下に嫌われてしまったのだと想像して単調な道のりをやり過ごした。

僕が走ったアラスカで最長の直線は12キロ程、それをはるかに超える直線を実際に走るとアメリカの広大さがわかる。地図ではすぐなのに実際に走ると全くたどり着かない。縮尺を整えて地図を見て今日の予定の無謀さに気がつき慌ててキャンプ場に飛び込んだ。3時過ぎには落ち着いて濡れたものを乾かしてノンビリとした時間を過ごすことが出来た。緑の芝生一面のキャンプ場に僕一人。キャンプ場の女主人は話好きの魔女のようだがシャワーとwifeをタダにしてくれた。砂漠の真ん中にある湖沿いの静かなキャンプ場。こんなに岩と枯れ草だらけなのに緑豊かな場所に変えてしまうのもやはりアメリカだと思った。

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アイ アム ジャパニーズ
夕食でお米を食べるとやっぱり自分は日本人なんだと実感します。半分をごま塩で、残りをお茶漬けにしました。お茶漬けをすすった途端悶絶です。うまいっ!日本にいる時はそんなに感じなかったことがここではとても幸せに感じます。パスタやパンじゃダメなんだ米なんだよ米と言い切れます。日本の農家の皆さんありがとう。
もう一つ缶コーヒーをダイソーで買ってきました。もともとブラックの缶コーヒーが好きなのですが、これまたク〜〜〜っうまい!スッキリとした感じはさすがと唸る出来栄えです。コーヒー激戦区のシアトルのお膝元にあってもキリンのブラック希少珈琲は負けていませんでした。

ものは試しに
靴下に穴があいてしまいました。僕のお気に入りのワークマンで買ったものです。親指だけセパレートした足袋状の靴下で9年ほど前からの愛用品です。3速980円のものですがはき心地、頑丈さ、乾きやすさどれを取っても文句のつけようのないものです。この旅に備えて6足買いましたがそのうちの1足が早くも穴があいてしまいました。もったいないので履けなくなるま履き続けてあげようと思います。この調子では南米旅行が終わる前に全てがダメになってしまうかも。ワークマンさんスポンサードしてくれませんか?もう一つ。同じくワークマンで買ったカッパ!これも大活躍でした。どんな泥も跳ね返し、氷河湖で洗えば元どおり、エントラン製の5Lのカッパはプロテクターの上からでもすんなり着れて、北極圏の風からも身を守ってくれました。やはり現場で働く男たちを守る作業着は世界一周でも強いことが証明されましたよ。小田原のワークマンの方ありがとう。

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