むかつくアメリカ人に出会う

フェアバンクスに戻り、出発前に泊まったひどい安宿にいた飲んだくれのアメリカ人、どうやら彼は僕らが嫌いなようだ。初対面の時から「何をしているのか」聞くと「アメリカ人だ」と答えるようなヤツで「感じ悪」と思っていた。僕らが到着した時は部屋は汚く、台所は本当に使うのも嫌な感じだった。すべてはこのアメリカ人のだらしなさからだとすぐにわかる。1日中ビールを飲み2階で執筆活動をしている自称作家の女性の部屋に行き口喧嘩になっている有様だった。

ダルトンから戻った僕らはとりあえず一番安いこの宿に泊まろうと懲りずにやってきた。男が出てきていきなり文句を言い始めた。彼によると僕らが出て行った後、ごみばこから液体が漏れ台所が汚れた。俺は3回もゴミを捨てに行き、台所の掃除をしたんだ。お前らのせいだと言いがかりを言い始めた。僕はこれは引き下がるわけにはいかないと「ゴミを出してるのはお前だろ。僕らが来る前からすでにゴミでいっぱいだったじゃないか、それにお前の食い残しからソースが漏れていただろ、食物をそのままごみばこに捨てるお前が悪い。それに僕らはゴミに液体を出すことはしない、日本人はそんなことはしないんだ。お前が掃除をしたのはわかった。そしてそれが誰のせいかは誰もわからないはずだ、もちろん僕にはわかっているけど」と一気に英語でまくし立てた。自分でも驚くほどきっちりと自分の意見を突き通す。彼は一瞬たじろいだが俺にもわかっている今度やったらお前が掃除しろというので、じゃぁ、生ごみを捨てるなと言ってやった。

彼は収まりがつかないらしく、あーでもないこーでもないと言いながら作家のところへ泣きつきに行ってしまった。大声であのアジア人は嫌いだとまくし立てている。作家はあら私は彼らのこと好きよととしれっと答えている。なおさら彼は面白くならしくそれから外へ出かけてしまった。

僕は僕で悔しかったので、リビングと、流しを徹底的に掃除してピカピカにしてやった。作家がやってきてあらキレイね、でもなんであなたこんなことしてるの?彼が喜ぶだけじゃないとしれっと言い放ち部屋へと戻って行った。しばらくすると彼が帰ってきて掃除に気がついた、キレイにしてあると驚いている。僕はこれがジャパニーズだ、だから俺らがやったのではない、けどお前が掃除したことはわかった、これでいいだろと言ってやった。彼はやや不満そうであるがおとなしくなった。

その晩、彼はずっとビールを飲んでは外に出かけしばらくすると戻ってきてまたビールを飲み続けていた。僕らの荷物にいたずらをするのではないかと気が気ではなかったが、そんな根性もないようだ。彼はその後もちょこっと話しかけたり、文句を言ったりしていたが翌日、作家が帰ってしまうと急に寂しくなってものを言わなくなったので清々した。ビールを飲んでは出かけるだけのダメアメリカ人に一泡吹かせて黙らせたが、こんな嫌な奴もいるのだなぁと感じた。

貧困、教育、道徳など人はその環境によって性格が変わるのだろう。どうすれば良くなるのか、善悪の基準もしかり、彼らにとっての善が僕らにとっての悪であったり、その逆もしかり。経済的にも格差社会のアメリカの抱える問題は単に生活レベルだけでなく地域の治安にまで影響を与えてしまうほどの問題になっているのかなぁと足らない頭で考えている。彼のおかげで浮かれていた気持ちが引き締まり、新たな旅への気持ちの切り替えもできた。今日は炊事の燃料のアルコールと食材などを揃えて明日の出発に備えた。

安宿は様々な国からいろんなタイプの旅人やその他がやってくる場所。泥棒やナンキン虫、騒音に乱痴気騒ぎなどよく聞くことがある。それでもこの安さは魅力であり、旅人同士の交流も生まれ僕は好きだ。テント生活とは正反対の人間社会でのトラブルも旅の楽しみとして受け入れることができる。見るからに気に入らないが気弱なアメリカ人なんてちょっとかわいいかなと思った。
おまけ
僕が好きなアプリ「Atlas」からの引用になります。このアプリとてもよくできていて見知らぬ土地の代表的なものについて簡単な文章と音声で見ることができます。僕はビジターセンターなどで説明を受ける際このことについて質問をすると職員はとてもよく答えてくれるのです。行き当たりバッタリの旅ですがこんなものを一つ知っておくだけでグンと旅の厚みが増す手助けになるのではないでしょうか。アンドロイド版は見たことがないのでわかりませんが、オススメのアプリです。

Trucks
Cargo trucks, called 18-wheelers, are an important from of transport in North America.
These huge trucks can weigh up 40 tons and are over 12ft high. Despite having 18 wheels,
they only have 10 brakes.

Trans-Araska pipeline
Large oil reserves were discovered at Prudhoe Bay in 1968. The Trans-Alaska pipeline,
one of the world’s largest pipeline systems, transports oil overland for 800 miles from
prudhoe Bay to Valdez, Araska’s most northerly ice-free port. The 1973 oil crisis, which
caused a steep rise in oil prices, spurred the pipeline’s construction, which began in
1975 and was completed in 1977.

Brown Bear
Brown Bear are the most widely distributed bears in the world. They live in the northern
forests of North America, Europe and Asia. Although they are extremely powerful predators
and can be dangerous to humans, they are omnivores and live mostly on nuts, berries, fruit,
leaves and roots. Brown Bear eat huge amounts of food before they hibernate from autumn
until spring, during which time their body weight halves.

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です