世界一のブルーベリーパイ

imageカナダの西海岸の北の果て、プリンスルパートにあるCow bay cafe というレストランがある。ここのブルーベリーパイときたら信じられない美味しさで、一度食べたらその味を求めて飛行機で11時間かけ、さらにグレイハウンドに36時間揺られてもまた行きたいと思わせる味だった。

image冷たい雨に打たれて到着した僕はキャンプを諦めてゲストハウスに飛び込んだ。熱いシャワーを浴びて洗濯もしたかった。せっかくだから観光もしてみようと宿の人にあれこれ聞いた後、食事が出来る場所を教えて貰った。宿から歩いて5分程、マリーナを見渡せる一角に白と赤で彩りよく塗られたカフェがあった。桟橋様に設えたテラスの席に座りウエイトレスにオススメを聞いた。
彼女はサーモンを勧めてくれたが、僕はどうしても肉と野菜が食べたくてチキンにサラダを付けあわせて貰った。あなたこの街で魚を食べないなんてどうかしてるわ、どこから来たのと話し始めた。彼女はブラジルから来ていて、もしブラジルに行くなら私の街も行ってみてと明るく話した。

食事が終わる頃、彼女が現れて今日は素晴らしブルーベリーパイがあるの。絶対オススメだから食べてみてと言う。いつもならまず食べることがないデザートだが久しぶりにお湯で溶いたマッシュポテトにビーフジャーキーを放り込んだだけのものから解放されて油断していたのかも知れない。僕はじゃあ頼むよと言ってしまってから、しまったと内心失敗を悔やんだ。なぜなら外国で食べるパイは砂糖を色水で溶いた様な甘いだけでなんとも酷い味のものしかないからだ。★に出てくるパイが流行った時、そのひどさに二度と食べないと思っていたそれを頼んでしまうなんてどうにかしてると反省した。

image果たして運ばれて来たパイを一口食べた時、僕はオヤっとなった。
パイ生地はサクっとしていながら程よくしっとりしていて口に入れた途端はらはらとほどけて餡と絡み合ってとろけてしまう。コレはホントにオーブンに入れたのというくらい生々しくてまるでもぎたてのブルーベリーをそのまま口に放り込んだみたいに酸味と甘みが口中にあふれ返ってくる。つなぎのジャムはまったく主張せずに辛うじてブルーベリー同士をつなぎとめておく役目を果たしているだけだ。
スプーンを当てるとホロホロとブルーベリーが真っ白なデザート皿にこぼれ落ちて皿のデザインの一部になって見た目を喜ばしてくれる。

本当に美味しいものを食べた時、僕はわーとしか言えなくなる。他に感嘆の言葉が浮かばなくなってしまう。しかも悪いことに食べたその時はそれに気がつかない。後からジワリと記憶がよみがえりどうしてもまた食べたくなってしまう。あのパイの美味しさを求めてかたぱしから食べまくってみたが未だ出会うことは叶っていない。
いつかこの街に行くことがあれば是非ともお試しあれ。

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