バイクの壊れた原因は4 海外でのトラブル対応

メールをして少し経った頃、Kawasaki Canadaからメールが届きました。それは日本へ宛てたものでしたがCCで私の名前が入っていました。そこにはこれまでのKawasaki Canadaがどのように対応してきたかが書かれていました。言い訳じみた感じも所々にありましたが、ネジの混入を認め、エンジンを調べた結果大丈夫であったという内容のものでした。ディーラーで500$分の買い物を認めているとも書かれていました。
僕はここで納得するべきだと思いました。日本から遠く離れたカナダでは僕は外人です。東洋から来たどこの馬の骨ともしれない人間が何を言っても聞き入れてもらえるわけもありません。かなり悔しい思いをしますがここでじっとしていても旅は始まらないのです。僕の目的は旅です。少しくらい不安があっても前に進むべきだと思いました。壊れたらその時に考えましょう。
出だしから本当にいろいろなことが続きます。足のこと、GPSのこと、バイクのこと。でも僕は何一つ失ってはいません。足も付いているし、GPSも働き出しました、バイクも走れるようになったのですから良しと考えることにしましょう。あれだけ催促してもこなかったメールが来たのがなぜなのか?それはわかりませんが出したメールの成果が多少はあったと思えばまた少し旅する力がついたのではないかと思いたいものです。あれだけ膠着していた状況が一変に変わったのはなぜなのかわかりませんでした。後で知ったことですがマーニー氏が本当に頑張ってくれていました。

友人からはたくさんの励ましをもらいました。滞在しているウイスラーでもすぐに出発していたら経験できないことをたくさんできました。もしかするとそうした経験をさせるために神さんがイタズラをしたのかもしれないと思えば気も晴れます。
今回の件では、ウインドベルのカナタニさんはじめスタッフの方には嫌な思いをさせてしまいました。関係のない日本のKawasakiの関係者の方、自分が売ったものでもないバイクのことを親身になって対応してくれたバーナビーKawasakiのマーニー、トゥース両氏に感謝します。心配してくれた友人たちへ。ありがとう。最後に滞在中お世話になった野口さん、本当に感謝をしています。足のことから始まりバイクのことまですべて。いろいろ気遣ってウイスラーを案内してもらい楽しかったです。最後に湖畔で見た?肉眼では見えませんでしたが写真に写ったオーロラの残骸に感動です。この先はアラスカでも毎晩空を眺めてみます。びらびらしたオーロラが見えるといいのですが。

23日にバーナビーKawasakiへバイクを受け取りに行きました。マーニーが出迎えてくれピットにある僕のバイクのところへ連れて行ってくれました。彼は一つ一つ丁寧にどこの部品を交換したかを説明してくれました。交換はしても使える部品は塗装をし直して予備の部品としてもたせてくれました。立ちゴケした時に折れてしまったパーツもです。それは僕のミスが原因のパーツだったのでそれについては支払おうと思いましたが、彼はそれをしませんでした。そして500ドル分の買い物をしていいよというのです。もし使いきれなければ旅先で必要になった時に使ってもいいよと言ってくれました。僕はブーツを選びました。Ruthがオススメのブーツを選んでくれます。その時彼女から「マーニーは本当にあなたのことを理解していたわ、ずっとなんとかしてあげたいと言ってKawasaki Canadaに連絡したり動きっぱなしだったのよ」「彼はあなたの気持ちがすごくわかると言ってメカニックに全てを支持していたの」と聞かされました。この時僕は全て合点が行きました。急転直下、事態が動いたのにはマーニーの働きがきっとあったのでしょう。最初に対応してくれたピーターもメカニックの方もみんなよかったなと言ってくれます。

僕のバイクを外に出し、鍵を渡してくれました。ピーターがやってきて旅の安全を祈ってるよと言ってくれました。僕は「こんな時英語ではなんと言ったらいいのかわからないんだ」と聞くとピーターは「サンキューだけでいいんだよ、じゃぁ」と言って店の中に戻って行きました。僕は恐る恐るエンジンをかけました。僕のバイクは何もなかったかのように動き始めました。

今回、言葉の違い、文化の違いから僕は戸惑うことばかりでした。誰が対応してくれるのかさえ分からず、イライラばかりがつのりました。弁護士や裁判、控訴といった言葉が出てきた時は正直、終わったと思いました。Kawasaki Canadaのこちらに責任があると言わんばかりの対応に驚きと、怒りがこみ上げてきました。カナダから一刻も早く出て行きたいと思ったのです。でも一人のカナダ人は僕のために懸命に動いてくれました。決定権のない彼がマネージャーを動かし、知らんふりを決め込もうとしたであろう女性から助けてくれたのです。なぜ彼がそこまでしてくれたのか不思議に思っていました。僕はRuthに聞きました。すると彼女は「あなたが懸命に英語で話したからじゃない。あれはとてもよく伝わったわ」と言いました。

学んだことはたくさんありますが、一番大切な事は自分のことは自分が決め、動かなければ何も始まらないということです。当たり前のことですが、海外での事となるとやはり難しいのです。野口さんもそこを指摘してくれたのです。もし最初から自分が率先して動いていたらこんなにあちこちに迷惑をかけずに済んだかもしれません。事態の途中から僕は起こった事を整理して物事の優先事項を決めました。どうするのが解決の早道かを考え行動に移しました。そんな当たり前の事が出来ない理由はたった一つ、ここは海外だと先入観を持ってしまったからです。こんな事ではこの先も思いやられるでしょう。英語はストレートに物事を伝える事が出来るいい言語です。外国人の僕が使うならなおさら単刀直入に言った方が相手に理解してもらいやすいのだという事をもっと認識するべきでした。このツケはすでに出始めています。先週までなら乗れたフェリーが今週はすでに予約で埋まりネットでチケットを買う事が出来無くなってしまいました。僕は直接港まで行ってキャンセル待ちをする事にします。運が良ければ乗る事ができるでしょう。でもそのためには現地へ行って交渉しなければなりません。次なる問題はすぐそこに迫っています。

image4回に亘って書きました。自分の馬鹿さ加減をさらしているようなものですが、これから海外へ旅に出られる方の参考になれば幸いです。果たして僕はバイクでの旅を続ける事ができるようになりました。明日にはいよいよ出発です。カナダに来て丸1ヶ月が過ぎてしまいました。ヒョイときてすぐに旅を始められると考えていた僕はガツンと出鼻をくじかれてしまいました。先人の残してくれた話をいくら読んでもいざ自分がやろうとすると大違いです。経験が何より大切なんだと改めて思いました。バイクを転かすとどうなるか痛いほどわかりました。僕にバイクの事を教えてくれたモリガミくんの一言が突き刺さりました。「僕は人に見られても恥ずかしくない仕事をしたいんです」と彼は言いました。そんな思いを込めて仕上げてくれたバイクを僕は粗末に扱ってしまった事を恥じました。旅の相棒をもっと大切に扱ってあげないといけません。

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