フィリピン留学21週目 ボキャブラリーの海へ漕ぎ出す

imageカレンに習ったボキャブラリーを必死で覚えています。かなり記憶に定着してきていますが、未だ覚えきることができません。バスプロだった頃、僕はおそらく1000を超えるルアーの名前を覚え、それらの色を記憶していました。大会が開かれる湖のポイントをほぼ暗記して季節、時間、風向きを考慮して戦略を練っていました。鮎釣りにしても同じです。針、糸、号数などメーカごとにすべて実寸まで記憶していました。釣れた場所はほぼ記憶に残り、川に立てば今でも鮮明に思い出すことができます。たった1度の経験にもかかわらずです。

それに比べれば英語の単語など他愛もないはずなのにどうしても忘れてしまいます。ビジュアルに訴えかけるものがないからなのか?使っていないからなのか?はたまたアルツ何とかが始まったのか?わかりません。英語はこれまで勉強した中でも一番楽しい勉強です。覚える喜びと使える楽しみがあるからです。それなのにそれなのに、若い人はカラオケでも臆することなく英語で歌を歌えます。僕はできません。”この悲しみは何ならむ”。僕にできることは一つ、煩悩の船に乗ってボキャブラリーの海に漕ぎ出すことだけです。良からぬことを考えつつ、まとわりつくような英単語の海を細いオールでかき分けることしかできません。何か強烈な印象が残るような覚え方はないのでしょうか?女体に落書きすれば覚えられるというのなら僕はすぐにでもゴーゴーバーへ行き女の子を買い占めるでしょう。自分の体に刻み込めば覚えるのなら耳なし芳一のようになっても構いません。出来ることなら先生の一人を旅のツールとして持って行きたいくらいです。彼らのホスピタリティーは僕の不足をすべて補って余りあるでしょう。でもそんなことをしても無駄なのです。部屋にこもって1つ1つ拾い集めるように覚えていくしかなさそうです。

英語の海は果てしなく広いように見えますが実際は50㎝×100㎝の木製です。手を伸ばせば隅々まで届いてしまうこの海には多くの傷や凹みがあります。色があせ、脚が曲がりヒビが入っています。これまで多くの先人たちがこの海に挑んだことでしょう。渡りきった者、途中で溺れてしまった者、引き返した者たちを見続けてきたこの木製の海は何のアドバイスもくれません。ただじっと部屋の片隅に佇んで僕が座るのを待っています。

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今日スラムに行ってきました。ゲートの手前で警備員に厳しく止められてしまいました。彼はパーミットがなければ入れることはできないと言います。僕は困ってしまいましたが、これまでこんなことはなかった。なぜ今回だけなのか?どうすれば入れるのか?と彼らに言いました。彼らは中に知っている人がいるかと聞いてきたので、適当な名前を出すと、事務所に来るように言われました。そこで僕は来訪の目的は子供達にサンドイッチを配るためで、ゴミ山に入るつもりはない、彼らも僕のことを知っていて楽しみにしているはずだと説明すると事務所の偉い人からあっさりオーケーが出ました。僕は知っている限りの単語で彼らを説得できたのです。カレンの単語の助けがなければ到底中に入ることはできなかったでしょう。僕は無事に彼らにサンドウィッチを届けることができました。

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これは僕の大きな自信に繋がりました。役人との交渉に成功したのですから。小さな嘘を織り交ぜながらきちんと話している時に浮かんだのはカレン、アリス、マネルの顔でした。彼らが僕を後ろから支えてくれている気がしてとても心強かったのです。事務所で強面の警備員に睨みをきかされている間、何の不安も感じることがありませんでした。それどころか途中から彼らの口調が変わり始め”サー”とセンテンスの後に付けだしたのです。最後は警備員が先のゲートに連絡をしておくので気をつけて行ってくださいと送り出してくれました。

image1000を超える単語の意味と使い方、これを覚えれば僕はアメリカ大陸へ渡ってもなんとかやっていける自信がつきそうです。僕は今日もボキャブラリーの海に漕ぎ出すためにくたびれた机に向かいます。きっと漕ぎ切れると信じています。

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