フィリピン留学16週目 番外ボホール島への巻 

IMG_20150403_153913マングローブの林からわらわらと黒、青、黄、橙、赤の色とりどりのシオマネキがよろめき、弾け飛びながら水辺を目指す。桟橋の上から眺める。オス、メス、大きいハサミを持つ者、小さいハサミを持つ者、どこかへ落としてしまったのかハサミを持たぬ者が無数に泥の中を這いずり回る。一様に海を目指すのかしらとしばらく眺めるがそうでもないようだ。水辺に目をやる。しばらく水に浸かった後、また丘を目指して上がってくる。

IMG_20150403_154952シオマネキは左右非対称のハサミを持つ。極端に大きさが違うのでゴハンを食べるときに不自由ではないのかしらといらぬ心配をしてみたが、すぐにやめた。馬鹿馬鹿しいことは考えないに限る。潮が満ちてくるタイミングに一斉に大きな手を振り上げて潮を招くような仕草をする。テレビで見たことがあるやつだ。潮の時間がわからないのでしばらく見ていたが一向に手を振り上げようとしない。互いにぶつかり合うとハサミを鋭くぶつけ合い喧嘩をしている。その度に乾いたカチンと言う音が響き泥の浜にリズムを作っている。あんなに密集しているのだから少しは譲りあったらいかがなものなんだとまたいらぬことを考える。満員電車じゃあるまいし、彼らが正しい。

ときおり砂の中からピュッと水柱が飛び出る。オヤと思ってじっと見る。何もなし。また他の場所からピュッと出る。カニなし。それではハゼ様の魚かしらと見る。しきりに飛び跳ねるばかりで一向に潮を吹くそぶりも見せない。きっと怪しい何かがが泥の中に潜んでいて、何かの拍子でときおり潮を吹くののだ。人も何かも何かの拍子でしか吹かないのだ。きっとそうだ。先人の観察力と表現力におののいてあたふたと桟橋を後にした。

IMG_20150403_162256島の奥まで行く。誰一人いないと思ったらヒュッと口笛がなった。老いた警備員が一人木陰の暗がりから出てくる。こちらまでくるのが億劫のようだ。バイクを降り近ずく。彼はここは入ってはいけない。バイクは外に止めろと言う。引き返そうとするとニッと笑ってお前はいい。ここはいいとことだから見ていけと言ってくれたので、ふらつくことにした。

 

 

IMG_20150403_161601IMG_20150403_161636海沿いの椰子の木陰を進む。遠浅の海が広がり、漁師が何かを獲っている。どうしても気になり服のまま海に入っていく。100mほど進んでも深さは腰のあたりにしかならない。ヒトデ、ウニ、コトヒキやノーズガーのような模様の魚が無数にいる。嬉しくなってズンズン進む。服が濡れるのも気にならない。夕方が近づき海の色が金色に輝きだした。漁師はどんどん移動してしまい追いつくことができなかった。周りを見ても人っ子一人いない。シンと静まり返った海の中に取り残された気分は爽快だった。遠く離れた海岸にも誰もいない。おもむろにしゃがみこみパンツを下ろした。あっという間に無数の魚がやってきて猛烈な勢いですべてを食べ尽くしてくれるのを眺めながら。食物連鎖に思いを馳せた。うははははと笑った

imageimageターシャは何しろ小さい猿で、いつもブルブル震えているという。フラッシュをたくと驚いて死んでしまう。絶望に打ちひしがれて自殺までしてしまうというので、それならば是非見なければ収まらない。ターシャ保護センターなるものに行く。入場料を60ペソ。森の中に入っていくとそこかしこにいるが、皆一様に寝ていて震えてもいなければ絶望に打ちひしがれている様子でもない。しかし誰しもが声を潜め密かに写真を撮っている、身体に似合わぬ長い尻尾をやる気なく垂らしていた。どこかで見た顔だと思ったが忘れてしまった。

imageチョコレートヒル。板チョコのような小山が連なる現代の秘境。夏季は山が枯れてチョコレートのようになることからこの名前がついた。300段近い階段を登りあたりを見回す。ちょっと拍子抜けしてしまう景色だがまんざらでもない。今後、一生この景色を見ることなく死んでしまうのだと思ったら急によく見えてきた。不思議なことに山は誰かが気を切り倒したように潅木が覆い尽くしているがフィリピン人が刈ったとは思えない。山の麓にだけ椰子の木が生えているのが不思議だった。土産屋で有名だという菓子を買う。おばさんが買え買えというのでチョコレートミルクを買ったが甘すぎて頭が悪くなりそうな味だった。

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夕方、浜辺に行く。海に浸かってのんびりとする。海の上に寝そべるとパチパチと音が聞こえる。きっと海藻の光合成の音なのだろう夕日に染まりゆく空をじっと眺める。こうしたとこで暮らすというのはどう言ったものなのだろう。1日の長さが日本とは明らかに違う。人はいい加減で、親切。あくせく働いてもいない。泊まったホテルは家族のみの経営で子供が綺麗な英語を話す。よく働き、よく笑う。姉弟の仲はとても良く、見ていて気持ちがいい。友達が遊びに来てはプールで遊んで帰って行く。客室は多くないがとても清潔なホテルだった。

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